桑田真澄氏

 中日の井上一樹監督が今季限りで退任することになり、来季のチーム作りに注目が集まっている。後任候補には球団OBだけでなく意外な名前も浮上。ファンの間では過去の優勝監督に共通する“ある傾向”にも関心が向けられている。

 9月29日、中日の井上一樹監督が今季限りで辞任することを表明した。141試合を終えて59勝80敗2分けの最下位。開幕5連敗から始まり、5月1日には球団史上最速となる28試合目で20批目を喫するなど勝ちきれない試合が続いた。井上監督は辞任の理由について、「歯を食いしばってやってきたつもりですけど」「自分が責任を取って辞めるのが一番ベストなのかな、という決断に至った」と説明。残り2試合を指揮し、10月3日のヤクルト戦が最後の指揮となる。

「今年は新設のホームランウィング効果で、観客動員数は過去最多で推移。客席稼働率は実に98・8%にも達し、どんなに負けても営業収益は好調でした。そのため、井上監督続投の見方もありましたが、不甲斐ない戦いぶりにファンの怒りが限界に達し、退任やむなしの状況へと追い込まれていった形です」(スポーツ紙記者)

 後任について、球団の加藤宏幸社長は「議論しているところ」と明言を避けたが、前侍ジャパン監督の井端弘和氏や荒木雅博球団本部長補佐、山本昌氏ら球団OBの名前が挙がる一方、「後任は桑田真澄氏で球団の意向が固まっている」との報道もある。

巨人2軍監督退任の内幕を暴露

「巨人OBの桑田氏が候補として報じられている点は興味深いです。これまで中日の監督は球団OBが中心でしたが、山田久志氏や森繁和氏のように外部から指揮を執った例もあります。今季は嶋基宏ヘッドコーチを招聘しており、首脳陣の人選に従来とは違う考え方が見えます。巨人ファンからは桑田氏の巨人監督待望論が根強いですが、自身はラジオ番組で、2軍監督退任時の内幕を“暴露”するなど、古巣とは微妙な距離ができています。実際、メディアの取材に対して『他から話があればやるかもしれない』と語るなど、他球団での監督就任にも意欲を見せており、巨人と決別する可能性はありえそうです」(スポーツ紙デスク) 

元中日ドラゴンズ・立浪和義氏の”再入閣”もありうる?(2011年)

 ネット上では、《ドラゴンズの意識を変えるには外部の人材が必要》《今の体制を壊してでも桑田さんにやってほしい》《ぜひぜひ桑田さんに!》といった期待の声が広がっている。

「ファンが期待しているのが、桑田氏を中心としたPL学園出身者による組閣です。名前が挙がっているのは、立浪和義氏、福留孝介氏、宮本慎也氏、野村弘樹氏といった面々。とりわけ、立浪氏は監督就任3年間でいずれも最下位でしたが、9月のラジオ番組で『もう1回チャレンジしたいっていう気持ちもあります』と再登板に意欲を示していました。そうした熱い想いを持つ豪華OB陣の招聘に向けてフロントが環境を整えられるかどうかが、“ドリーム内閣”実現の大きなカギになるでしょう」(スポーツ紙デスク)

中日監督をめぐる“巨人との因縁”

 さらに、中日の監督人事をめぐっては過去の優勝監督と“巨人との因縁”も興味深い。

「過去に与那嶺要氏、近藤貞雄氏、落合博満氏がリーグ優勝を達成していますが、3氏とも現役時代に巨人でプレーした経験を持っています。さらに言えば、星野仙一氏にも巨人との深い因縁が存在しました。ドラフトで巨人に1位指名を約束されながら土壇場で反後にされ、怒りをあらわにし、“打倒巨人”に人一倍闘志を燃やすこととなった過去があります。今回の桑田氏も、2軍監督退任劇をめぐる言動で古巣・巨人との実質的な決別宣言をした格好となっており、どこか打倒巨人に燃えた星野氏と同じ匂いを感じさせますね」(前同)

 球団の未来を左右する新体制の全貌は、そう遠くないうちに明かされるはずだ。