9月30日、連載開始40周年を迎えた人気漫画『おぼっちゃまくん』が2027年にテレビ朝日系列で放送されることが発表された。実に35年ぶりとなるアニメは、全編完全新作の『おぼっちゃまくん REBORN』として放送される。
『美味しんぼ』も復活
1986年に『月刊コロコロコミック』で連載が開始した『おぼっちゃまくん』は、超大金持ちの主人公・御坊茶魔(おぼう・ちゃま)が、規格外の財力と型破りなギャグで周囲を巻き込むドタバタコメディー作品。「おはヨーグルト」「そんなバナナ」「ごぶさタンゴ」など、主人公の話す「茶魔語(ちゃまご)」は子どもたちの間でブームになった。
「1989年から1992年にかけては、テレビ朝日系でアニメが放送されました。その後、時代を経て、2021年にはなんとインドで大ヒット。今回の新作プロジェクトも、インドから熱烈なオファーを受けて始動したといいます。
また、1989年の放送開始から茶魔の声を務める神代知衣さんが、今作も続投。神代さんは“どれだけの年月が経っても、『おぼっちゃまくん』はたくさんの人たちの記憶の中に、そして茶魔は私の中でずっと生きていた。あのころの声もテンションもまだまだガンガンにいける”と意欲を語っています」(アニメ誌ライター、以下同)
現代で復活する“昭和の漫画作品”は、『おぼっちゃまくん』だけではない。
「累計発行部数1億3500万部を突破し、実写ドラマ化やアニメ化でも一世を風靡したグルメ漫画『美味しんぼ』が、2027年にTVアニメ『新 美味しんぼ』として放送されます。前作のアニメ放送終了から、実に35年の時を経ての復活です」
『おぼっちゃまくん』への意外な世論
人気作品の新作放送は大きな注目を集めているが、現代での“復活”で懸念される部分もあるという。
「『美味しんぼ』については、主要キャラ・海原雄山の代名詞でもある、主人公の山岡の母で自らの妻にはじまり、料理人や店員、同席者に料理が気に入らないと“作り直してこいッ!!”と激しく怒鳴りつけるシーンなどが、現代でいうカスタマーハラスメントやパワーハラスメントに該当するとして議論を呼んでいます。海原役の大塚明夫さんも“現代のコンプラとも闘わなきゃならない大変な役”と語っています。
そして『おぼっちゃまくん』といえば、下ネタ満載のギャグでお馴染みです。しかし、令和の時代では大人気作品『クレヨンしんちゃん』でも、過度な性表現や下品なギャグが大幅に減少し、マイルドで上品な表現へと変化しています。『おぼっちゃまくん』でも、同様の対策がとられるのでは」
小林氏も「今は自分の中で自己規制が働いちゃう」と。コンプライアンス面の苦悩を語っている。“友達”と男性器の俗称をかけた有名な挨拶ギャグ「ともだ〇〇〇」に関しては、海外展開やコンプライアンスへの配慮によって「フレンドリッチ」という代替語も考案されている。
しかし、『おぼっちゃまくん』に対する実際の世間の意見は、少し異なるようで……。
「今回の新作発表を受けてX(旧ツイッター)上では、“ともだ〇〇〇のないおぼっちゃまくんはおぼっちゃまくんじゃない”“『ともだ〇〇〇』無くすのは許せん”“ともだ〇〇〇使えないならやる必要ない”“下ネタ抜きのおぼっちゃまくん見る価値ないやろ”など、もともとのギャグである“ともだ〇〇〇”を求める声が多く上がっているのです。当時の放送を見ていたアダルト世代からしたら、思い出の作品の中枢とも言える部分に改変が加えられることが許せないのでしょう」
原作の小林よしのり氏は、「昔は親が子どもに読ませたくない漫画ナンバー1だったけど、子どもがこっそり自分のお小遣いで買ってくれるのが誇りだった。『おぼっちゃまくん』世代は40、50(代)になって、親が子どもに読ませている。子どもがどんな感覚か楽しみですよ」と、期待のコメントを寄せている。
果たして、令和の『おぼっちゃまくん』はどんな内容になるのか――。
