戦力構想外の選手らに来季契約を結ばない旨を伝える、いわゆるプロ野球「戦力外通告」1次期間を迎えている。そんな中で、大谷翔平ら日本代表「侍ジャパン」メンバーとして「WBC2026」にも出場した、“チームの顔”というべき主力選手の“クビ”に踏み切ったのが広島東洋カープ。
2025年の首位打者・小園海斗をはじめ、2024年から2年連続で100試合以上に出場したレギュラー格の矢野雅哉に戦力外を言い渡したのだ。他にも前川誠太、田村俊介も同様に契約を見送ったのだが、いずれも開幕前に球界を激震させた「ゾンビたばこ」騒動で疑いの目を向けられた選手たちだ。
2026年のキャンプイン直前、元広島の羽月隆太郎が医薬品医療機器法違反の罪で逮捕され、5月に拘禁刑1年執行猶予3年の有罪判決を受けた。その後のTikTok配信で「自分を含めた6人のカープ選手」が、同じ“売人”から薬物を購入していたことを告白。
そして7月、『SmartFLASH』が売人男性と写る矢野、小園らカープ選手との親密ショットを掲載。その後に登録抹消、書類送検された矢野と前川の両選手だったが、矢野の弁護士は「違法薬物の譲り受けや使用の事実はない」として“無罪”を主張。
小園もまた8月に2軍行きを命じられ、当時の新井貴浩監督は「野球と、自分自身と向き合って」とハッパをかけていたが、この時すでに球団は“解雇”を決定していたのだろうか。戦力外通告を受けた小園は1日、記者らの取材に応じて球団との話し合いの内容を淡々と明かした。
「信頼はない」「仕方ない」
「(球団から)“信頼できない”と言われたので、はい。仕方ないかなと思います」
「特にもう“信頼はない”って言われたんで、そこはもう球団に対しても仕方ない。まあもう、(球団には)感謝しかないです。そこはもうその通りかなと思うので」
広島球団から契約を断られた理由、そして「証拠」がない中で一方的に話を進められたことへの反論を聞かれて、「信頼ない」「仕方ない」と繰り返した小園。今後も野球を続けるかについては「どうなんですかね、ちょっとわかんないです」と濁しつつも、「やめる意思はあるのか」と問われると、
「(野球を)できるんだったらやりたいですけど」
他球団でプレーする可能性があることを含ませた小園。矢野ら3選手も現役続行を希望している。
矢野と前川は書類送検されたとはいえ、先の弁護士は「起訴等の刑事処分がなされる見込みはない」と、これ以上の罪は問われないとしている。また小園と田村に至っては、FLASHが掲載した売人男性との同席写真のみで、現時点でゾンビたばこを購入、使用した証拠はないのが現状。にもかかわらず、球団は踏み切った。
「本来なら戦力外にはならない選手たち。苦渋の決断です」とは、ゾンビたばこ騒動を注視してきたスポーツライター。
「当初は羽月解雇で騒動収束と見越していた球団ですが、完全に対応を見誤ってしまい、結果的にチームを混乱させ、深刻なファン離れも引き起こしてしまった。“疑わしきは罰せず”では済まずに世間、特にネットでの批判、誹謗中傷は深刻です。
球団としてはBクラスに甘んじるチームや選手、そしてフロントへの批判を交わすことを優先とし、騒動に“けじめ”をつけるため、また来季のチーム再建に向けた決断だったのでしょう。それが小園にも向けた、“信頼できない”との曖昧なひと言に表れたのだと思います」
小園ら獲得に動く球団はあるのか
では小園らは来シーズン、プロ野球選手を職業として続けることができるのだろうか。羽月は8月、宮崎県に拠点を置く社会人硬式野球クラブチーム「宮崎灼熱フェニックス」の練習に参加。野球復帰しているがーー。
「小園や矢野は即戦力のレギュラーとして、また前川や田村も将来を期待されるスター候補として、通常なら引くて数多で争奪戦になる選手たち。ただ完全に“シロ”とは言えない、獲得後は批判に晒されるのは目に見えているだけに、それを承知で手を挙げるのは各球団とも勇気がいること。
とは言え、球界では不倫騒動は日常茶飯事で、女性への強制性交容疑で書類送検された選手、はたまた同僚への暴行でチームを追われた選手など、“被害者”を出すトラブルを起こしても“プレーは別”とばかりに受け入れる球団があるのも事実。ほとぼりが冷めた頃、それこそ来季のキャンプイン直前に電撃契約なんてことも……」(前出・スポーツライター)
同日に自身のインスタグラムを更新し、
【一部で取り沙汰されております違法薬物の使用や所持、あるいは反社会的勢力との繋がりといった法令違反行為につきましては、私自身、過去も現在も一切関与しておらず、いかなる違法行為の事実もございません。】
他球団へのアピールなのか、“ゾンビたばこ”関与への疑惑を完全否定してみせた小園。
突如市場に流れた“訳アリ”選手たちを買い入れる球団はあるのだろうか。
