薬膳おにぎり

秋は「潤い」と「胃腸のケア」が大切な季節です。今回は、薬膳料理研究家の山田奈美さんイチオシの薬膳おにぎりをご紹介。身近な旬の食材をギュッと握ったおにぎりで、今日から身体の中からセルフケアを始めましょう!

手軽に体調を整える薬膳おにぎり

 薬膳とは日々の食べもので、その人の体質・体調を整える、中国の伝統医学に基づいた食事。継続が大切なので、おにぎりは自然に養生が実践できる、理想の一品といえます。

 身体が乾きやすい秋は、旬の食材を使ったおにぎりで潤いを補いつつ、胃腸をケアしましょう。

握り方のポイント

一度、器によそってから軽く握るのがコツ

 “外はパリッと、中はふっくら”のおにぎりにするため、ご飯は熱くても炊きたてを握ろう。ご飯を湯飲みなどの器に一度よそうと、形を整えやすく、ご飯も少し冷めて握りやすくなる。中心に具を入れるときはこのときに入れ、上からご飯をのせる。

 そのご飯をまな板などに並べて置き、手水をし、手のひらに塩をまぶす。塩は粗塩がおすすめ。握る回数は7回ほどで十分。器やシチュエーションに合わせた形に握る。

おすすめの薬膳おにぎりレシピ

●れんこん柚子こしょう

れんこん柚子こしょう(撮影/福井裕子『薬膳おにぎり』より抜粋)

材料(3個分)
れんこん…50g
炊きたてご飯…米1合分
柚子こしょう…小さじ1/2
【A】
煮切りみりん…小さじ1
酢…大さじ1/2
塩…少々

作り方
(1)れんこんは半月切りにし、Aに10分漬けておく。
(2)ご飯に汁けをきった(1)と柚子こしょうを加えてさっくり混ぜ込み、おにぎりを握る。

【薬膳ポイント】
れんこんは「肺」を潤し、のどや粘膜の乾燥をやわらげると考えられており、空気が乾き始める季節にとりたい食材。加熱すると胃腸にもやさしい

※鍋にみりん大さじ2を入れて中火にかけ、沸騰したら弱火にして1分煮る。 火を止めて冷ます(冷蔵で1週間ほど保存可能)

●皮ごと里いもチップス

上から皮ごと里いもチップス・かぶとチーズ(撮影/福井裕子『薬膳おにぎり』より抜粋)

材料(3個分)
里いも(小)…1個
にんにく…1/2片
ごま油…小さじ1
炊きたてご飯…米1合分
黒こしょう…少々
【A】
しょうゆ…小さじ1
塩…少々

作り方
(1)里いもは皮ごと薄切り、にんにくも薄切りにする。
(2)フライパンを中火にかけ、油を入れて(1)を炒める。里いもに焼き色がついたら、Aを加えて味を調える。
(3)ご飯に(2)を加えてさっくり混ぜ込み、おにぎりを握る。黒こしょうをふる。

【薬膳ポイント】
里いもは「脾(消化器系)」の働きを助け、胃腸の粘膜をやさしく保護する。特有のぬめり成分が消化を促し、食欲が落ちているときにもおすすめ

●栗ご飯

栗ご飯(撮影/福井裕子『薬膳おにぎり』より抜粋)

材料(3個分)
栗…7〜8個
米…1/2合
もち米…1/2合
水…180ミリリットル
塩…小さじ1/2
黒ごま塩…少々

作り方
(1)栗は熱湯に30分つけて、鬼皮と渋皮をむき、水にさらす。
(2)といだ米ともち米に水、水けをしっかりきった(1)と塩を加えて炊く。炊き上がったらさっくり混ぜ合わせ、おにぎりを握る。ごま塩をふる。

【薬膳ポイント】
栗は「腎」を補い、足腰を強くして老化をゆるやかにする。胃腸の働きを整え、「血」の巡りをよくし、せきを止める働きも

料理考案・制作/山田奈美 撮影/福井裕子(『薬膳おにぎり』より抜粋)

山田奈美さん
薬膳・発酵料理研究家、国際中医薬膳師。「食べごと研究所」主宰。神奈川県葉山町の「古家1681」にて教室を開催しつつ、薬膳や発酵食、季節の食養生に関するレシピ提案を発信。