猪俣周杜元メンバーの不祥事を謝罪したtimelesz

「まっすぐで前向きで、決してネガティブなイメージがない。これがアイドルだと思っています」

 10月1日、timeleszの元メンバー・猪俣周杜の起こした事件の謝罪会見で、自身のアイドル像についてそう語った菊池風磨。だが、その言葉とはあまりにもかけ離れた騒動が、グループに起きている。

 発端となったのは、9月18日夜のこと。東京都江東区辰巳にあるコンビニの駐車場で、猪俣が26歳の知人女性と車内で口論になり、女性の顔を殴るなどしてケガをさせた疑いで、翌19日に逮捕された。

「女性は鼻血を流した状態でコンビニに駆け込み“彼氏に殴られた”と助けを求め、居合わせた客と店員が110番通報。猪俣さんは警察の取り調べに対し“手が当たってしまったかもしれない”と供述していたようです。1週間の勾留を経て、9月25日に釈放。猪俣さんは報道陣に向かって“このたびは大変申し訳ございませんでした”とだけ言って頭を下げました」(スポーツ紙記者)

 被害女性との示談も成立したが、騒動はそれで収まることはなかった。

契約解除は刑事処分と別の判断

「所属事務所のSTARTO ENTERTAINMENTは、猪俣さんとの専属契約を9月30日付で解除したと発表しました。事務所は、猪俣さんに《専属契約上の重大な違反が認められ、契約に定める解除事由に該当すると判断した》と説明しています。刑事処分についてはまだ確定していませんが、契約解除は刑事処分とは別に、専属契約に基づいて判断されたようです」(芸能プロ関係者)

 そして、冒頭のように菊池を含む残るメンバー7人が謝罪会見を行った。

「彼が逮捕された知らせを聞いたときから話し合いを始めており、もし、それが事実ならわれわれはもう二度と彼と一緒に活動できないと、その時点から覚悟を決めておりました」

9月25日に釈放されたtimleszの猪俣周杜は、湾岸警察署前で20秒以上頭を下げた

 そうも語っていた菊池は、事件後、猪俣といっさいやりとりしていないと明かし、

「彼からもし、われわれに謝罪があるとしたら、まずは被害者の方へ。われわれへの謝罪は考えていただかなくて結構だと思っております」

 と話した。さらに、

「手が当たってしまったかもしれないという旨の供述にも腹が立ちました。私たちはたくさんのファンの方々、多くの女性のファンの方々に支えていただいているグループです。その立場にいる人間として今回のようなことは到底受け入れることができません」

 と、怒りを露わに。佐藤勝利、松島聡、寺西拓人、原嘉孝、橋本将生、篠塚大輝も、それぞれが被害女性への謝罪とファンへの思いを口にした。

 残った7人での話し合いの際に“解散”の文字は出てこなかったという。

新CMに起用した企業の対応は

「われわれが今、お仕事を選ばせていただく立場にはない。変わらず同じスタンスで精いっぱい活動を続けていきたい」

 菊池はそう語り、7人での活動継続を明言した。だが、今回の騒動によって対応を迫られたのはtimeleszだけではない。

 2025年より“8人”をCMに起用し、9月14日に新CMが始まったばかりのABCマートに今後の対応について問い合わせると、

「ブランドの価値観に則り、あらゆる暴力行為を容認いたしません。社会的な影響を重く受け止め、慎重に協議し、経緯を注意深く見守りながら、適切に対応してまいります」

 との回答があった。数ある広告主の1社がこうした慎重な姿勢を示す中、7人となったグループはここからどう立て直していくのか。メディア研究家の衣輪晋一氏は、これまでの対応の早さに注目する。

「猪俣さんの契約解除後、timelesz側は7人での活動に切り替え、楽曲やテレビ出演なども非常に速いスピードで対応しています。今回の会見も、タイミングとしてはかなり早いです。一般層への大きなイメージダウンになることは、ある程度抑えられるのではないでしょうか」

『timelesz』は猪俣周杜が脱退し7人体制になる

 今回の騒動でファン層に与える影響もあるという。

「こうした逆境をきっかけに、残った7人を支えようというファン心理が強くなることもあります。CDやグッズを買ったり、ライブに足を運んだりして、グループを応援しようという動きですね。今回の件でSTARTOファンだけでなく、timeleszを詳しく知らなかった層にも知られることになりました。その意味では、ここからどう見せていくかが重要になるでしょう」(衣輪氏、以下同)

新メンバーを加入させた責任

 また、今後のグループの行く末については、菊池にかかっているようだ。

「菊池さんの役割はかなり大きいでしょう。新メンバーを加入させたプロジェクトの中心にいた以上、残ったメンバーが動揺しないように支えながら、timeleszというグループそのものをもう一度つくり直していく必要があります」

 ただし、イメージ回復には時間もかかる。それでも、7人の活動が止まるとは見ていない。

「企業側からすれば、問題を起こした直後ですから、しばらくは慎重になるでしょう。違約金などの負担が発生する可能性もありますし、しばらくはメディアへの露出やライブ活動が減ったりする可能性はあります。ただ、こういうときに残ったメンバーを支えようとするファンもいます。今回の件で注目されたぶん、グループとして、より成長していく可能性のほうが高いのではないでしょうか」

 再び歩みを進めることができるのか。彼らのこれからが問われている。

きぬわ・しんいち メディア研究家。雑誌『TVガイド』やニュースサイト「ORICON NEWS」など多くのメディアで執筆するほか、制作会社でのドラマ企画アドバイザーなど幅広く活動中