中日の井上一樹監督が今季限りで辞任を表明し、球団では後任人事が進められている。すでにさまざまな名前が飛び交うなか、球団OBの山本昌氏が次期監督をめぐって意味深な発言を口にした。どうやら今回の人事、これまでとは少し様子が違うようで……。
9月29日、井上一樹監督が今季限りでの辞任を表明した。就任2年目となった今季は最下位に低迷し、6年連続となるBクラスも決定。井上監督は成績不振の責任を取る形で球団に辞任を申し入れたと報じられている。
後任人事を巡っては、侍ジャパン前監督の井端弘和氏、球団本部長補佐を務める荒木雅博氏、ヘッドコーチの嶋基宏氏ら中日OB、内部スタッフに加え、外部から工藤公康氏、桑田真澄氏、辻発彦氏らの名前が取り沙汰されてきた。球団がどの方向に舵を切るのか、ファンの関心も高まっている。
そんななか、10月2日に公開された『スポルティーバ』のYouTube動画に出演した中日OB山本昌氏が、次期監督について生々しい発言をしている。山本氏は、これまで後任人事について後輩や元同僚が監督になる場合には、何らかの情報が入ってきていたと説明。そのうえで今回は「名古屋付近ではまったくウワサがない」と語り、「東京の人か大阪の人か」と推測したのだ。
さらに「中日内部ではなく、まったくドラゴンズと関係ない方、実績のある方を引っ張ってくるのかな」と自身の見立てを示し、候補のひとりとして桑田氏の名前にも言及。「もう数日で発表あるかもしれないですね。僕も楽しみにしています」と話している。
従来とは異なる「人事」になる可能性
「山本氏の発言で気になるのは、候補者の名前そのものよりも、“これまでなら入ってきた情報が今回は入ってこない”という部分です。もちろん正式決定前なので、OBにも情報を伏せている可能性はありますが、山本氏ほど長く中日に在籍し、現在も野球解説者として球界と関わっている人物がウワサすら耳に入らないというのは、今回の人事が従来とは違う進み方をしている可能性を感じさせます」(スポーツ紙記者)
この発言に先立ち、メディアやファンの間では外部からの招聘候補として、昨年まで巨人の二軍監督を務めた桑田真澄氏の名前が挙がっていた。
「桑田氏はデータ解析を活用した育成方針で知られており、近年、球団が進めている設備投資やデータ分析の強化とも親和性が高い。巨人時代に指導を受けた選手からも評価が高く、就任すればチームに変化をもたらすという期待の声が聞こえていました」(スポーツ紙デスク)
しかし、ここにきて状況が一変している。新たに元ソフトバンク監督の工藤公康氏が有力候補として急浮上。桑田氏や辻らが候補から外れたと報じられたのだ。
「工康氏はソフトバンクの監督時代には7年間で5度の日本一を達成した実績を持つ名将。名古屋市出身ではありますが、山本氏の言う『名古屋の外の人』とも符合します。7月のYouTubeでは監督復帰について聞かれ、『ああ、やるかもね』と前向きな姿勢を見せており、再びユニホームを着る可能性が現実味を帯びてきています」(前出・スポーツ紙記者)
外部か内部かでチームの方向性も変化
ネット上では《工藤監督なら中日優勝しそう》《工藤さん、中日の監督やるなら巨人の監督やってよ》《巨人の宝である桑田は他球団には行ってほしくない》《なんだかんだ井端が荒井で決まるんじゃ…》といった声が聞かれる。
「今回の人事で重要なのは、誰の名前が出ているかだけではなく、球団が何を変えようとしているのかです。中日は井上監督の辞任によって、監督だけを入れ替えるのか、それともチームづくりそのものを見直すのかという段階に入っています。もし外部から工藤氏のように実績のある人物を招くのであれば、これまでの中日とは違う方向へ進む意思表示になります。一方で、井端氏や荒木氏ら内部事情を知るOBを選べば、現在の球団方針を引き継ぎながら立て直す形になるでしょう。誰が監督になるのかと同時に、その人物にどこまで権限を持たせるのかにも注目したいところです」(スポーツライター)
中日の新監督を巡る動きは、最終調整に入ってきたようだ。
