早々にピンチを迎えている簗和生農林水産相

 2026年2月の衆議院議員選挙で、高市早苗首相から「私の大事なヤナちゃん。私の知恵袋のヤナちゃん。いなかったら大変!本当に大変です!」とラブコールを送られていた、簗和生農林水産相が早々に“辞職”危機を迎えている。

 自身の選挙区で、支持表明しなかった2自治体に対する「道路予算カット」発言が明らかとなり、これが「圧力」や「恫喝」として問題視された。当の簗農相は、

「このような発言をしたことは不徳のいたすところ」

 発言を撤回して謝罪する一方で、“圧力”に関しては「そういった事実はない」と否定。自身による国交省への“問い合わせ”についても「明確に覚えていない」「記録が残っていない」と繰り返すうやむや回答に終始。

 同様に省の担当者も「細かいメモがないため、はっきりと覚えていない」「圧力はなかったと思う」と、政治家ようなお手本回答。双方が「覚えてない」と申し合わせたような、騒動からの逃げ切りを図っているようにも見える。

「議員辞職」を叫んだ与党議員

 そんな「ヤナちゃん」を閣僚任命した高市首相だが、やはり「いなかったら大変」なのだろう、本人曰く「続投」を指示されたという簗農相。国民が到底納得いかない状況にあって、自民党と連立を組む与党議員から「辞職」を求める声も飛び出した。

「与党だからではなく、政治家として完全に失格だ。大臣を辞めるだけでなく、議員辞職に値する」

 その声の主は、7日に記者取材に応じた、昨年まで大阪府知事の吉村洋文氏と「日本維新の会」共同代表も務めた、衆院議員の前原誠司顧問だ。簗農相の“圧力否定”にも、「本当に働きかけがなかったのか」と事実関係の精査を再度求めたのだった。

維新の会・顧問を務める前原誠司氏(2026年2月)

 そんな前原氏による、与党の“身内”同士であれども“不正”を許さない姿勢に《さすが前原さん!》と、Xでは賛同の声が上がると共に、

《前原さん維新にいるのか》
《前原いつの間にか維新にいたのか。 中革連にいてひっそり落選してたのかと思った》
《やっと維新側から苦言を呈す人が現れたと思ったら前原さんだった》

 やはり代表も務めた民主党イメージが強いためか、前原氏が現在「維新」に在籍することに違和感を覚える声も。野党事情に詳しい政治ライターが解説する。

政党に、国民に選ばれる議員

「前原さんは28歳で初当選して以降、1992年に参加した日本新党を含む7つの党・会派に所属した“政界渡り鳥”とも称される議員。一見して“政治に信念、理念がない”ように思えますが、裏を返せば他党からお呼びがかかる“信用をおける議員”とも言えます。

 実際、1996年の唯一の比例復活以外は、地元の京都選挙区で12回当選と選挙に強く、有権者、国民からも指示されている証拠。今回も与党議員でありながら、自民議員に臆することなく苦言を呈する“正義”が、渡り鳥でも選ばれる理由なのでしょう」

 自民単独で定数3分の2を超える316議席を獲得して、歴史的圧勝を収めた先の衆院選で、「私の大事なヤナちゃん」と高市首相から直々の応援を受けたにも関わらず、栃木県第3区で落選。比例区で“ゾンビ”復活した簗農相。

 地元の有権者は、前原氏が言う「政治家失格」の資質を見抜いていたということか。