「40代で朝ドラヒロインの母親役を演じたい」――。そんな願いを抱いていた女優・国仲涼子(47)が、現在放送中のNHK連続テレビ小説『ブラッサム』で、25年越しに念願の役をつかんだ。
国仲涼子が『ブラッサム』で母親役に
国仲が演じるのは、主人公・葉野珠(石橋静河)の継母・葉野リョウ。実母を亡くした幼い珠のもとにやってきた父・清治(渡部篤郎)の後妻で、その後、珠の弟と妹を産み、家族を支える女性だ。
9月28日にスタートした『ブラッサム』は、明治・大正・昭和を駆け抜けた作家・宇野千代をモデルに、自由を求め続ける葉野珠の生涯を描く物語。国仲にとっては、2001年度前期の『ちゅらさん』以来、実に25年ぶりの朝ドラ出演となる。
そんな今回の母親役には、国仲自身にとって特別な意味があった。2001年の『ちゅらさん』でヒロイン・古波蔵恵里を演じた国仲。その母・勝子役を演じていたのが、2011年に亡くなった田中好子さんだ。
「この仕事を続ける中で、“40代で朝ドラヒロインの母親役を演じたい”と強く思うようになりました。それは、朝ドラ『ちゅらさん』で母親役を演じられていた田中好子さんの存在がとても大きく、当時、公私にわたって支えていただいたからです」
と、国仲は2026年2月、『ブラッサム』の出演発表時にコメント。その思いに至ったきっかけについては、
「私が40代になり、ふと朝ドラのことを思い出したとき、“好子さんも今の私くらいの年齢で『ちゅらさん』のお母さん役だったな”って気づいたんです。そのときに、“私も40代から50代の間に母親役をやりたい”って強く思いました」
と明かしている。しかし、単に田中さんと同じ年齢になったからではないそうだ。
「田中好子さんがその時、どういうふうにヒロインのことを思ってくれていたのか。そういう目線になりたかったので、母親役をやりたかったです」
25年越しのバトンタッチ
田中さんは国仲にとって、母親役を演じた共演者というだけではない。『ちゅらさん』終了後も親交は続き、一緒に旅行するほどの関係に。国仲は田中さんについて「女優としても、分からないことを全て教えてくださって」「全てに支えられていた」と振り返っている。
「国仲さんにとって、今回の役は“年齢を重ねたから母親を演じる”というだけではないでしょう。自分がかつて田中さんから受け取ったものを、今度は自分がヒロインに返す。その意味では、25年をかけた“母娘のバトンタッチ”ともいえます」(芸能プロ関係者)
実際、国仲自身も『ブラッサム』への出演が決まった際、「うれしさで涙がこぼれました」とコメント。自身も朝ドラヒロインを経験したからこそ、主演の石橋について「ヒロインが背負うプレッシャーや不安もよく理解しているつもり」とし、「石橋さんのそばで寄り添い、作品の中でも良い関係を築いていけたら」と語っている。
放送でも、リョウと珠の関係は物語の重要な軸になっている。10月2日の第5回では、リョウが実家に戻ったことで離ればなれになった珠が、彼女を追って実家へ。玄関の前で「お母のほうが大事じゃ!」と父・清治に思いをぶつける場面が描かれ、血のつながらない母娘の間に育まれた絆が、視聴者の心を動かした回となった。
かつて『ちゅらさん』で、田中好子さんに支えられながらヒロインを演じた国仲涼子。今度は自身がヒロインを支える母親役として、石橋静河のそばに立つ。
田中さんが見ていた“ヒロインへの目線”を、自分も知りたい――。そんな思いから始まった25年越しの願いは、『ブラッサム』で新たな形の“母娘リレー”として受け継がれている。
