中日の新監督に工藤公康氏が就任することが決定的となった。ソフトバンクで5度の日本一を経験した「優勝請負人」が6年連続Bクラスに沈んだチームをどう立て直すのか。その指導方法や組閣にファンの注目が集まっている。
今回の監督選びで球団が重視したのは、外部から新しい考えを持ち込める人物かどうかだった。工藤氏はソフトバンクを2015年から7年間率い、リーグ優勝3度、日本一5度を達成している名将。加藤宏幸球団社長は、外部から「経験も知見もあってドラゴンズに注入してくれる方」が必要だと説明している。
中日のユニホームを着るのは初めてとなる工藤氏。これまでとは異なる環境で指揮を執るだけに、選手とどう向き合うのかも気になるところだ。
「工藤氏は、選手の名前や過去の実績だけで判断する監督ではありません。現在の状態や練習での変化を見極めながら、それぞれにどんな役割が合うのかを考えるタイプです。『伸びる選手はわかる』と語るように、若手の育成についても明確なプランを持っています。中日は今シーズン最下位に終わったとはいえ、開幕前は阪神に次ぐ優勝候補に挙げた評論家も多く、けっして戦力が乏しいわけではない。そこに工藤氏のメソッドが加われば、来季はチームが大化けしてもおかしくありません」(スポーツ紙記者)
工藤氏の考え方を象徴したのが、9月に出演した古田敦也氏のYouTubeチャンネル「フルタの方程式」で明かした投手の見極め方だ。
「工藤氏は先発にはストレート以外に最低4球種、中継ぎや抑えには決め球と球速が必要と説明。ただ、入団したばかりの若い投手などはまだ球速もなく、球種も持っていない。そういう成長途上の投手を見極めるために使っていたのが『超音波(エコー)』だったそう。工藤氏いわく、『超音波で体の中が見えるんですけど、その中で回復能力ってのがあって、高い人は中継ぎ向き、遅い人は先発向きとある程度の度合いで判断していた』と説明。筋収縮度などから回復能力を測っていたと言います。ソフトバンク監督就任時に超音波検査機を最低2つ購入するのが条件だったことから、中日にも同じ要求をするのでは」(スポーツ紙記者)
監督就任の直前に“気になる動き”が
工藤氏の監督就任が報じられる直前には、周辺でも気になる動きがあった。監督就任報道直前には、他球団で気になる動きも見られた。オリックスは波留敏夫ヘッドコーチの契約満了と、川島慶三打撃コーチの退団を発表。さらに10月6日には、ソフトバンクの高波文一3軍外野守備走塁コーチが退団することも明らかとなった。
「工藤氏がソフトバンクを率いていた時代、川島氏は選手として、高波氏は3軍コーチとして在籍していました。また、波留氏は工藤氏が現役時代に横浜ベイスターズでプレーしていた際の一軍コーチです。現時点では、3人の退団が工藤氏の中日入りと直接結びついているとは言い切れませんが、過去に一緒に仕事をした経験のある人を近くに置けば、指導方針や考え方を共有しやすくなる。監督就任を機に、“腹心”として呼び寄せる展開も十分にありそうです」(スポーツ紙デスク)
ネット上では《フロント主導のコーチ選定はやめてほしい》《球団が本気で強いチーム作りをしようとするなら、工藤さんに全部任せるべき》《OBで固める人事だけは避けて欲しい》《古い体質をぶち壊してくれ》といった声が聞かれる。工藤中日がどんな体制となるのかが、次の焦点となりそうだ。
