阪神タイガースの佐藤輝明(左)と森下翔太

 今季のペナントレースも終了し、個人タイトルが確定した。阪神・佐藤輝明の三冠王が話題となったが。一方で喜べない数字を記録した選手もいる。公式タイトルとはひと味違う「裏タイトル」ホルダーを一挙紹介!

チャンスの芽を摘んだのは…

 まずは、野手の打撃三部門から。200打席以上を対象にした「ワースト打率」は広島の持田泰輝が0.183、ソフトバンク・山川穂高が0.178で“逆首位打者”に輝いた。山川は打率こそ振るわなかったが、212打席でホームラン11本。“宝くじ”としてはファンに夢を与えたと言えそうだ。

 続いて、規定打席以上を対象に「逆本塁打王」と「逆打点王」を見ていく。セ・リーグでは阪神・中野拓夢と巨人・浦田俊輔はシーズン本塁打0本。中野は2年連続で規定打席に到達しているが、最後のアーチは2024年5月まで遡る。さらに中野は打点23で“二冠”となった。一方、パ・リーグは西武の滝澤夏央が1本で逆本塁打王に。ロッテの小川龍成が打点23で逆打点王となった。

 チャンスの芽を摘んでしまった「併殺王」。セ・リーグは23個を数えた阪神の森下翔太が同僚の阪神・大山悠輔の20個を抑えて戴冠。パ・リーグでは首位打者に輝いた日本ハムのフランミル・レイエスが22個でトップだった。

「ゲッツーが多い打者は強い打球を打てるパワーがある反面、足の遅さや低めの変化球を強引に振らされて引っかける弱点を示しています。しかし、ランナーがいる場面で打席を任されているのは監督からの信頼の表れ。マイナスを補って余りある、圧倒的な長打力や得点力があるという証左でもあります」(スポーツ紙記者)

 今季は大型台風ならぬ大型扇風機が吹き荒れた。「三振王」となった巨人の四番・ダルベックには、ファンも「岡本和真がいたら……」と何度も思わされたに違いない。

「ダルベックの181三振は、1997年に清原和博氏の152を大きく上回る球団ワースト記録。パ・リーグのトップが楽天・マッカスカーの142だったことから見てもその数は飛び抜けています。2位の阪神・佐藤輝明も164三振を喫していますが、あれだけ打ちまくってくれたらファンは三振など気にならないでしょう。ダルベックは来季も残留濃厚ですが、落ちる球の見極めなどの改善が求められます」(同・スポーツ紙記者)

「死球」の多さが話題を呼んだ今季

 守備の面では阪神の佐藤輝明がエラー20個、パ・リーグは日本ハムの清宮幸太郎が15個で「失策王」に。

「守備範囲の広さゆえにエラーが増えるケースもあり、一概に失策数=守備が下手とは言えません。とはいえ、佐藤は昨季6個から大幅増。2024年に23個、その前も20個を記録しており、完全に元に戻ってしまいました。巨人の泉口友汰も12個で3位に入っているのですが、記録にならなかった見えないエラーも多かった印象。送球面に課題を残しました」(スポーツ紙デスク)

 走塁では巨人の浦田俊輔が12回刺されて、パ・リーグは楽天の辰己涼介の10回と共に「盗塁死王」となった。もっとも、浦田は成功率.750を維持しており、果敢にチャレンジした名誉ある数字とも言える。2024年から2025年にかけて24連続盗塁成功を誇った辰己だが、今季は陰りが見える結果となった。

ファンからは「かわいい」とも評判の巨人・浦田俊輔(公式インスタグラムより)

 投手部門に目を向けると、「最多敗戦投手」はヤクルト・吉村貢司郎と中日・金丸夢斗が12敗で同率1位。パ・リーグはオリックスの九里亜蓮が12敗を喫した。工藤公康新監督を迎える中日だが、金丸の負け数が減るかがカギとなってきそうだ。

「暴投王」はセ・リーグが広島の森浦大輔、森翔平、中日の高橋宏斗が6個で並び、パ・リーグはソフトバンクのカーター・スチュワート・ジュニア、ロッテのクライド・ジャクソンが7個で分け合った。歴代ワースト記録である2007年のソフトバンク・新垣渚氏の25個を抜く投手は現れるだろうか。

「今季は『死球』の多さが話題を呼びましたが、セ・リーグがヤクルトの山野太一が10個、パ・リーグはソフトバンクの松本晴、オリックスの九里亜蓮、ロッテのジャクソンが11個で『与死球王』となっています。特筆すべきはセ・リーグ2位の巨人・戸郷翔征。80イニングしか投げていないのに9個は多すぎです」(スポーツライター)

 裏タイトルホルダーたちが、来季この屈辱を晴らすことができるか注目したい。