2022年から始まった円安トレンド。円安の影響もあってか、昨年は年間訪日客数が4258万人、旅行消費額は9.5兆円を記録。この数字はともに過去最高となっている。
問題視される『地べた族』
インバウンドの増加傾向に伴い、訪日外国人の迷惑行為もあちこちで散見される昨今、ショッピング観光地のひとつとして人気を誇る東京都中央区銀座の景観を損なうような行動が話題に。
「地べたに座り込む観光客(通称・地べた族)が後を絶たないのです。高級ブランド店や老舗の百貨店がずらりと並ぶ銀座では、そのきれいな街並みも特徴のひとつとなっています。これはひとりひとりの意識から形作られるものですが、地べたに座るだけでなく、その場で飲食を始めたり、靴を脱ぎだしたりする人も見受けられるのです。
外国人観光客においては、文化の違いがあることは理解できますが、このまま放置しておくと、これまで保たれてきた銀座のイメージが崩壊することも考えられます。イメージを崩したくないのであれば、自治体や警察が何かしらの対処をしてほしいものなのですが…」(全国紙社会部記者、以下同)
座り込みの要因として、観光スポットならではの“足の疲れ”も挙げられているが、中央区築地警察署によると、銀座という街のブランディングという観点から、ベンチを設置することは難しいという。
「座り込むことそのものが、法令に違反することはありませんが、店舗の営業の妨げになる場合等は、その限りではないといいます。
お休みの日は車の通行を制限し、歩行者天国になることで知られる銀座ですが、人で溢れかえっており、一息つけるようなカフェなどは満席であることが多々あります。ベンチを置けないのであれば、どう『地べた族』に対応するのか。具体策を提示してもらいたいですね」
度々、問題視される『地べた族』。ネット上では、
《汚らしい》
《路上に直接座るなんて衛生的に信じられない光景です》
《これ本当にうっとおしいですね》
と、嫌悪感を示す声が寄せられる中、
《そもそもベンチを置かないのが悪い 地べたを批判するならベンチを置け》
《ベンチとゴミ箱置けばいいだろ。自治体の怠慢》
などの意見も上がっていた。
中央区が答えた“銀座の美化”
これに付随し、ゴミの散乱も指摘されているというが、 “銀座の美化”という観点について、中央区役所に問い合わせると、
「ゴミのポイ捨ても増えているという意見は多数寄せられています。区としても昨年からそうした美化の課題において、地元事業が行う活動に対しての補助金制度を設け、実施しております」(中央区役所担当者、以下同)
主にゴミの清掃等を行っているのは、地域の団体とのことだ。
「ポイ捨てに関しては、食べ歩きがひとつの原因として挙げられます。本来であれば、販売したお店がきちんとゴミの処理まで行うというのが原則です。とはいえ、実現が難しいことは理解していますので、地域の団体に貢献していただいている状況です。
ただ、我々としてもすべてをお願いするわけではなく、区としてもパトロールを行っております。もちろん問い合わせがあれば対応もしています」
中央区の美化については、区のホームページにも掲載されており、そこには支援対象団体や、支援条件など詳しい情報が記されている。
ゴミ箱の設置等、今後の対策について聞いてみると、
「ゴミ箱の設置も地域の理解がないと難しいことで、それが“街のブランドとしてふさわしいのか”などの意見も出てくると思います。まずは“捨てさせない”という点の啓発をしっかり行っていくことが、最も大事だと考えています」
具体策としてゴミ箱やベンチの設置を求める声も上がるが、関係各所との調整やブランド維持の観点から実現は困難を極める。伝統と格式ある街並みをどう守り抜くのか――。“啓発”だけでは、すでに限界が近づいているのかもしれない。
