新幹線(写真はイメージです) 撮影/編集部

 新幹線の特大荷物スペースに、旅行客とみられる人々が座り込む写真がXに投稿され波紋を広げている。周囲にスーツケースが並ぶ中、床に座る姿に「全車指定席にすべき」「恥ずかしいという概念がないのか?」と批判が上がり、車掌の対応や鉄道側の管理体制を問う声も。JR東海に利用ルールや外国人旅行客への周知策を聞いた。

「ピースサインで座り込み」特大荷物スペースを占領

「投稿された写真では、車両最後部の座席付近にある特大荷物スペースとみられる場所に、複数人が荷物に囲まれて座り込んでいます。女性がカメラに向かってピースサインを見せ、隣にいる幼い男の子も、女性の後方から顔を覗かせながらグッドサイン。

 別の写真には、Tシャツ姿の男性が膝を抱えて床に座る姿も写っています。本来は大きな荷物を置くためのスペース。荷物を置く必要がある乗客もいるでしょうし、限られた車内スペースだからこそ、設備の目的に沿った使い方が求められます」(鉄道会社関係者)

「恥ずかしいという概念がないのか?」荷物スペースの地べたに座り込み笑顔で写真を撮る男女(Xユーザーより)

 投稿者は写真とともに《京都ー三島間の新幹線》と説明し、《予約した人のみが使える特大荷物用スペースに座り込む外国人旅行客》と指摘。さらに、こうした利用者について苦言を呈した。

 この投稿に対し、Xでは《全車指定席にすべき》《恥ずかしいという概念がないのか?》など、座り込みをめぐって疑問や批判の声が上がった。

 一方で乗客のマナーだけでなく、《車掌さん注意してこの行為自体公に禁止してください》《JRが取り締まらないのも問題》といった車内でのルールの徹底や、乗務員による対応を求める声も見られた。

 特大荷物スペースは、そもそも荷物を置くための場所。予約していない乗客が座り込むことは認められているのか。また、乗務員はこうした状況にどのように対応するのか。今回の件の事実確認とともに、『週刊女性PRIME』がJR東海の広報担当者に話を聞いた。

特大荷物スペースでの座り込み、JR東海の見解は

 まず、今回の投稿について、JR東海は把握しているのだろうか。

「お問合せいただいた件がSNSで話題になっていることは弊社も承知しておりますが、具体的にどの列車での出来事なのかなどは不明であり、弊社として事実関係の確認はできておりませんので個別事象に関する回答は控えさせていただきます」(JR東海広報担当者、以下同)

 では、特大荷物スペースは、どのような目的で設けられているのか。

「特大荷物スペースは、3辺の合計が160センチメートル超250センチメートル以内の特大荷物をおいていただくためのスペースです。ご利用をご希望のお客さまは、きっぷのご購入の際にご予約が必要です」

 と説明。今回の写真では、床面に「要予約」と書かれた表示が確認できる。特大荷物スペースは、大きな荷物を置くために予約して利用する場所というわけだ。

本来荷物を置くスペースのはずが…地べたで体育座りをする外国人旅行客とみられる男性(Xのユーザーより)

 今回の事案について、乗務員が旅行客とみられる人々に注意したのか、移動を求めたのか、また、ほかの乗客から苦情や申し出があったのかについても質問したが、JR東海は「個別事案の事実関係を確認できていない」としており、具体的な回答は得られなかった。

 訪日外国人旅行客が増えるなか、特大荷物スペースの利用ルールをどのように周知しているのか。

 前出の広報担当者によると、公式ホームページのトップページにある『重要なお知らせ』に特大荷物に関する案内ページへのリンクを設置。日本語、英語、中国語(繁体字・簡体字)、韓国語の5言語でルールを案内しているという。

 駅構内ではポスターを掲示し、改札口などには荷物サイズ測定台を設置。荷物の大きさを確認するよう呼びかけており、案内は日本語と英語に対応している。

 車内でも、特大荷物スペースの壁面に日本語、英語、中国語(簡体字)、韓国語の4言語で使用方法を掲示。床面には日本語と英語のステッカーを設置し、車内放送でも同じ2言語で案内していると説明した。

 さらに、Japan Rail Passのウェブサイトでも、トップ画面の「TOPICS」にリンクを設け、特大荷物に関する案内を行っているという。

 今回の投稿では、座り込みをめぐって乗務員の対応や鉄道会社の管理体制を問う声も上がった。ただし、JR東海は対象の列車を特定できておらず、当日の詳しい状況は明らかになっていない。

 多くの乗客が利用する新幹線。車内設備の目的や利用ルールを理解し、ほかの乗客への配慮を欠かさないことが求められる。