中日監督に就任した工藤公康氏(2014年)

 ついに、あの「優勝請負人」が名古屋にやってきた。10月15日、中日ドラゴンズの新監督に就任した工藤公康氏。現役時代は通算224勝を挙げ、監督としてもソフトバンクを幾度も日本一に導いた名将の登場に、低迷が続いていたチームとファンは一気に沸き立っている。就任早々、工藤監督が主砲・細川成也外野手(28)に送った「ある言葉」が、常勝軍団復活への第一歩として大きな注目を集めている。

工藤監督は『対話』を重視し常勝軍団をつくってきた

 就任会見を終え、ナゴヤ球場で選手たちへの訓示を行った工藤監督。球団公式YouTubeが公開した動画には、主砲・細川との初対面シーンが収められていた。

「細川選手の体を間近で見た工藤監督は、『おお、すっげぇな……』と思わず目を見開いた。さらに『いやいやいや、飛ばすわけだな。ユニホームを着ているとあんまりそう感じないけどな。実際見るとすごいなお前。でかい』と、その鍛え上げられた肉体に驚きを隠せませんでした。

 細川選手といえば、4年連続で20本塁打をマークしている中日の絶対的な大砲。工藤監督が発したこの言葉は、単なる社交辞令ではなく、細川選手がこれまで積み重ねてきた努力を瞬時に見抜いた『リスペクト』の証と言えます。選手の長所を即座に見つけ、ストレートに言葉にして伝える。このポジティブなコミュニケーションこそが、工藤流の真骨頂でしょう」(野球ライター)

 近年のドラゴンズは、成績不振もさることながら、チーム全体を覆う「閉塞感」がファンの悩み種だった。前体制下ではベンチにどこか悲壮感が漂う場面も散見されたが、工藤監督が持ち込んだのは、それとは正反対の「明るさ」と「オーラ」だ。

「SNSなどでも、前体制と比較する形で“これこそがリーダーの姿” “雰囲気が明るくなった”と、新指揮官の振る舞いを歓迎するコメントがあふれています。工藤監督はソフトバンク監督時代、選手一人ひとりのコンディションを細かく把握する『対話』を重視し、常勝組織を築き上げてきた。

 細川の肉体に驚愕したシーン一つとっても、“工藤さんの指揮のもと細川も更に一皮むけてバズってくれると最高”といった期待が寄せられています。理論派として知られる一方で、選手と同じ目線で驚き、称えるというカリスマ性が、沈んでいたチームの空気を劇的に変えようとしています」

 もちろん、新体制は始まったばかりであり、再建への道のりは平坦ではないだろう。しかし、工藤監督が初対面で放った「すごいなお前」という一言は、選手たちの心に火をつけるには十分な熱量を持っていた。来季、ナゴヤドームで力強くダイヤモンドを回る細川と、それを笑顔で迎える工藤監督の姿を、ファンは今から心待ちにしている。