近年、ドラマや映画で圧倒的な存在感を放っているのが、30代・40代を過ぎてからブレイクした「遅咲き俳優」たち。最近も『Tシャツが乾くまで』に出演した中島歩が長い下積みを経て注目を集めている。
そこで、全国の30代~60代の男女300人にアンケートを実施。遅咲き女優上位に選ばれた5人とは─!?
印象的な役の積み重ねで立場を築いた実力派ぞろい
同率5位は18票で2人がランクイン。1人目は『リング~最終章~』『らせん』(共にフジテレビ系)の貞子役などで長らく薄幸系・ホラー系の印象が強かった木村多江。
「シリアスからコミカルな役まで幅広くこなせる」(岩手県・男性・69歳)
「最近は色気があっていい」(北海道・男性・54歳)
芸能評論家の宝泉薫さんは、彼女の変遷をこう分析する。
「“途中で死んでしまうのでは”と思わせる“泣き専門”の唯一無二の女優でしたが、NHKの朝ドラ『とと姉ちゃん』でたくましい母親役を演じイメージが明るく変化。ギャップも相まって存在感を増しました」
もう1人は32歳で女優デビューした吉瀬美智子。
「知的な感じでカッコいい」(兵庫県・男性・57歳)
「美人で年齢を感じさせない」(滋賀県・女性・53歳)
と、50代になっても変わらぬ美しさを絶賛する声が。
「モデルとして実績のある大型新人だったので、泥くさい下積みというより、大きな浮き沈みなく咲き続けている印象。抜群のスタイルと高級感を武器に“モデル出身女優”の王道を貫いています」(宝泉さん)
長い下積みを経てブレイクした吉田羊
4位は小劇場での長い下積みを経てブレイクした吉田羊。きっかけはフジテレビの人気ドラマ『HERO』の検事役。
「物語の中にすっと溶け込んでいる」(京都府・女性・55歳)
「『まだ結婚できない男』で初めて認識。非常に良い演技をしていた」(香川県・男性・50歳)
「舞台で培った確かな演技力があり、遅咲きとはいえ余裕を感じます。作品に箔をつける存在で、覚えやすい名前も大きな武器になっています」(宝泉さん)
3位は江口のりこ
3位は数々の脇役を経て『半沢直樹』(TBS系)の大臣役で強烈な印象を残した江口のりこ。
「モブキャラから性格俳優として芽を出した」(長野県・男性・41歳)
「確かな演技力と存在感。名脇役だと思う」(神奈川県・男性・55歳)
など、彼女の唯一無二の演技力を称える声が。
「女優っぽすぎない庶民感が最大の強み。何作か主演も務めましたが、“身近にいそう・いてほしい癖のある脇役”として、重宝されるポジションを自認し確立しています」(宝泉さん)
2位は吉岡里帆
2位は35票を獲得した吉岡里帆。朝ドラ『あさが来た』やCMで23歳ごろに脚光を浴びたが、視聴者からは遅咲きの印象が強い。「若いころの下積みを頑張り抜いて地位を築いた」(佐賀県・男性・64歳)
「CMやドラマでの存在感がすごい。どん兵衛のCMはやっぱり吉岡さん!」(埼玉県・男性・64歳)
「ブレイク直後は“あざとカワイイ”系として女性アンチも多かった。しかし30代になりアンチが落ち着いたことで、苦労を乗り越えた遅咲きの実力派へとイメージが定着したのでしょう」(宝泉さん)
見事1位に輝いたのは松本若菜
見事1位に輝いたのは51票獲得の松本若菜。『やんごとなき一族』(フジテレビ系)での怪演で一気に注目の的となったが、かつて『仮面ライダー電王』(テレビ朝日系)に出演するなど、知る人ぞ知る存在だった。
「昔、サスペンスに出ていてきれいだと思っていたら、だいぶたって主役になった」(東京都・女性・54歳)
「個性的な役柄を上手にこなしている」(石川県・男性・66歳)
「私は“浅野ゆう子現象”と呼んでいますが、若いころは大人びた容姿ゆえ地味に見られたのが、年齢を重ねて役に見た目が追いついたパターン。落ち着きと色っぽさを兼ね備え、脇役でのブレイクから一発屋にならず主演級へ昇格できた珍しい成功例です」
年齢や経験を味方につけ、第一線で輝き続ける遅咲き俳優たち。次にブレイクを果たす隠れた実力派はいったい誰!?
<取材・文/荒木睦美>
