工藤公康氏の中日ドラゴンズ新監督就任に伴い、徐々に“工藤内閣”の人事も発表され始めている。10月17日には中日OBで、通算本塁打403本の山﨑武司氏の打撃コーチ就任も明らかに。そんな山﨑氏が、コーチ就任の舞台裏を明かした。
10月20日に更新された、愛知県名古屋市にあるカーコーティング専門店『車のリフォーム専門店ウエラ名古屋』公式YouTubeに登場した山﨑氏。現役時代から車好きで知られるだけに同社とは“馴染み”のようで、これまで何度も動画に出演。森下生真代表とトークを披露している。
今回は【緊急対談】と銘打ち、中日打撃コーチに就任した山﨑氏に「特別インタビュー」を敢行したわけだ。コーティングされた愛車と共に出演した山﨑コーチは、森下代表から半ば強引に促されて、苦笑いを浮かべつつも経緯を振り返った。
「10日くらい前に(工藤)監督からね、“(コーチを)やってくれないか”と言われて。ご存知だと思いますけど、工藤監督は高校の直属の先輩で、愛工大名電……」
名古屋市にある愛知工業大学名電高等学校は、数多くのプロ野球選手を輩出した甲子園常連の名門校。その野球部OBとして、山﨑コーチの5つ上にいるのが工藤監督だ。つまり就任会見が行われた15日より以前に、やはり信頼できる後輩だからか、すでにコーチ就任を要請されていたようだ。
後輩のイチローも中日のコーチに…
「(今も先輩後輩の関係は)そりゃ、バリバリありますよ。いずれイチローに“(中日に)来い”と言ったら来たりして。来ないなぁ〜、イチローは!」
同校後輩では自身の5つ下にイチロー氏がOB在籍する。工藤監督と同様に先輩後輩の関係性から、イチロー氏の将来的な中日コーチ就任を示唆するも、これを自ら打ち消した山﨑コーチ。やはり、メジャーリーグ殿堂入りしたレジェンドは、愛工大名電の中でも稀有な存在なのかもしれない。それでも、
「やっぱり高校の絆っていうのは非常に強いですし。でも正直、めちゃくちゃ悩んだ。誘ってもらって光栄だったんだけど、実はすぐに“はい、やります!”とは言えなくて。本当に1週間以上ちょっと悩んで、“考えさせてください。考えさせてください”って。
そんな攻防を1週間やり、まあ最終的にやらせてもらうってことになったんだけど」
2013年に古巣・中日に復帰して現役引退後、グラウンドから約13年間離れていた山﨑コーチ。以降はコーチ職に就くことはなく、主に解説者として中日を見守ってきたのだが、2026年に北海道日本ハムファイターズ・新庄剛志監督から誘われて春季キャンプの臨時コーチに就任。
指導を受けた万波中正選手は今シーズンで本塁打21本、野村佑希選手は17本と若手の成長に一役買った山﨑コーチ。そんな指導力も請われて、先輩の工藤監督からお声がかかったのだろう。
「特に、やっぱり若い選手だよね! 今のドラゴンズって実は、伸び代ある選手はたくさんいる。今年はいい成績をあげられなかったけど、何か一つ二つ変えたら変わっていくなって選手がたくさんいる。そこをどう伸ばせるか、だから今めちゃくちゃ考えてるよ」
中でも25歳のシーズンで11本塁打の石川昂弥選手、怪我の影響で低迷した岡林優希選手、ルーキーながら一時はスタメンも張った花田旭選手に期待を寄せている。
みんなが言えないことも監督に言う
そして理論派で知られる工藤監督だけに、自身への「注文も多くなる」と覚悟をのぞかせた。
「まあ、あの〜(工藤監督から)怒られますよ、僕は。僕が多分、一番怒られると思う。工藤監督と年も5つしか変わらないし、高校の直属の後輩なんで。一番怒られるし、注文もつけられると思いますから。その時に僕が不貞腐れないように(笑い)」
そして先輩後輩の関係があるからこそ、時に「みんなが言えないことも監督にはちゃんと言ようかなと思ってる」と、工藤監督が判断を間違えた際にはしっかりと物申せるコーチでありたいと意気込むのだった。
ちなみにこの日、山﨑コーチが会社に持ち込んだのは、森下代表も「これ、カープですよ」と突っ込んだ、コーティング効果もあってか真っ赤に輝く愛車だった。コーチは「赤い車、乗っ取っちゃあかんな!」と笑うしかなく、
「(車体のカラーバリエーションは)青もあるのよ。青買っときゃ良かったな!(買う時にコーチの話が来てれば)青の車になってたんだけど……買い替えようか!」
2027年シーズン開幕時には、ドラゴンズブルーの愛車で豪快にバンテリンドームに駆けつけているのかもしれない。
