阪神の森下翔太、佐藤輝明、藤川球児監督

 球団初のセ・リーグ連覇を果たしながらも、クライマックスシリーズ(CS)であっさり敗退した阪神。シーズン終了後にチームの中心的コーチ陣の退団が相次ぎ、来季の体制をめぐって不安の声が広がっている。その背景にあると見られるのが、今夏に起きた“ある騒動”だ。

 セ・リーグを制しながらもCSファイナルステージでDeNAに4連敗を喫して終戦した阪神に、激震が走った。打撃陣を支えてきた小谷野栄一打撃チーフコーチが退団を申し出ると、内野守備や作戦面を務めてきた藤本敦士総合コーチもチームを離れることが明らかに。球団は両コーチと来季も契約する方針を固めていただけに、異例の辞任劇は大きな波紋を広げている。

 その“引き金”として取り沙汰されているのが、8月16日の広島戦で起きた「シートノック事件」だ。

佐藤と森下に”ボイコット説”

「試合前のシートノックに佐藤輝明と森下翔太の姿がなかったことで、ベンチ裏で藤川監督が『何度、同じことを言わせるんだ!』と、怒声を響かせていたといいます。2人は猛暑の中でのシートノックは負担が大きいことから、『休ませてほしい』と何度もコーチに訴えていたものの、藤川監督は『甘やかしすぎ!』と許さなかったそう。“ボイコット説”も飛び交っていましたが、身体のケアを行うためあらかじめコーチへ連絡を入れて了解を得ていたのが真相でした。

 すぐに監督やフロント、コーチを交えての話し合いでこの件は落着したのですが、単純な連絡ミスが原因だったことから、監督とコーチの“不穏な距離感”が取りざたされたものでした。昨年も移動や暑さを考慮してシートノックが見送られた試合はあったのですが、巨人の猛追を受けていたことで、藤川監督もナーバスになっていたのかもしれません」(スポーツライター)

 実は、藤川監督のコーチ陣に対する“当たりの強さ”はメディアでたびたび報じられていたという。

2026年3月29日、ネットでも疑問視される、巨人・山城京平の死球にコーチ陣を引き連れて抗議する阪神・藤川球児監督

「昨年も、チーム方針の統一を図る過程において、藤川監督の主導する采配と一部スタッフとの認識のズレが報じられることがありました。監督の強い信念ゆえに、首脳陣や若手選手に対して過度なプレッシャーがかかっていたという指摘も存在します。8月に報じられた首脳陣間の方針の食い違いも、選手のコンディション管理に対する優先順位の相違が背景にあったと見られています。CSの敗戦は佐藤と森下の離脱も大きな要因でしたが、藤川監督が負荷をかけすぎたのでは、との声も聞かれます」(週刊誌記者)

コーチは心が折れたんだろうな

 ネット上でも《テルと森下のシートノック事件で小谷野と藤本の両コーチは心が折れたんだろうな》《WBCからずっとでキツいのは分かってるのに…》といった声も聞かれる。

「19日には球団が佐藤のポスティングによるメジャー挑戦を正式容認すると発表し、森下も代理人契約など将来的なポスティング移籍に向けた準備を進めています。CSでは打線が湿り、チームに覇気がないように感じましたが、選手、コーチに対する藤川監督の求心力低下も危惧されるところです」(スポーツ紙記者)

 にわかに暗雲が立ち込めている阪神。厳しさを前面に出す藤川監督が、三連覇に向けてどのようにチームを束ね直していくのか見物だ。