「iPhoneの新作が安く見える…」『iPhoneDuo』の価格を大きく上回った新作ウォークマン(ソニー、アップル各公式HPより)

 ソニーが10月16日に発表した新型ウォークマンの最上位モデル『NW-WM1ZM3』の市場推定価格は、約65万円。約4年8か月ぶりに刷新されたWM1シリーズだが、SNSでは「誰が買うねん!」と驚きの声が続出。新型iPhoneと比較する声も相次いでいて……。

約4年8か月ぶりの刷新も高級化に物議

「高すぎる、どこが手軽なんだ?」「誰が買うねん!」「高くて紛失や盗難、損傷のリスクが怖くて気軽に持ち歩けない」「もはやウォークマンじゃない」――。

 ソニーが10月16日に発表した新型ウォークマンをめぐり、SNSでは価格に驚く声が相次いでいる。なかでも注目を集めているのが、最上位モデル『NW-WM1ZM3』だ。

 市場推定価格は税込み65万5000円前後。音楽を持ち歩いて楽しむための機器としては、高額すぎると感じる人も少なくないようだ。

 今回発表されたのは、『NW-WM1ZM3』『NW-WM1AM3』『NW-ZX900』の3機種。いずれも11月27日発売予定で、WM1シリーズの刷新は、前世代から約4年8か月ぶりとなる。

「最上位の『NW-WM1ZM3』は、256GBのストレージを備え、純度約99.99%の無酸素銅を削り出したメインシャーシを採用。背面にも金メッキを施した無酸素銅を使用するなど、筐体の素材からこだわっている他、新たに『先読み型ノイズシェーパー』を搭載し、音の立ち上がりや微細な表現を再現しています。

 ディスプレイは5.5インチに大型化し、Androidを搭載。Wi-Fiにも対応し、音楽配信サービスなども利用可能に。単に楽曲を保存して聴くためのプレーヤーではなく、音質を重視するユーザーに向けた高級オーディオ機器という位置づけです」(ガジェットライター)

「高すぎる、どこが手軽なんだ?」高級化したウォークマン(SONY公式HPより)

 ほかの2機種も決して安くはない。『NW-WM1AM3』(128GB)は34万7000円前後、『NW-ZX900』(64GB)は21万5000円前後。3機種とも高音質化のために部品や回路を見直している。

スマホと音楽専用機の価格差に物議

 今回の価格を考えるうえで比較対象となっているのが、アップルの新型スマートフォン『iPhone Duo』だ。

 同機種の最安モデルは36万4800円、最上位の2TBモデルは57万4800円。ウォークマンの最上位モデルは、最安のiPhone Duoと比べると約30万円高く、価格は約1.8倍に達する。さらに、最上位のiPhone Duoと比べても、ウォークマンのほうが約8万円高い。

「通話やカメラなど多彩な機能を備えるスマートフォンを上回る価格に、驚く人がいるのも無理はありません。音楽再生に特化した機器に、ここまでの金額をかける価値があるのか。今回の新型ウォークマンは、そんな疑問を抱かせる価格設定となっています」(前出、ガジェットライター、以下同)

 現在、ウォークマンの新作はビックカメラやヨドバシカメラのオンラインサイトで、ともに65万4500円で予約を受け付けている。市場推定価格とほぼ同水準で、少なくとも現時点では大幅な値引きが前提の商品ではないようだ。

「iPhoneの新作が安く見える」高級化して手軽に持ち歩けなくなったウォークマンの値段(ビックカメラ.comより)

「この価格帯になると、日常的に音楽を聴くための道具というより、音質にこだわりたい方が選ぶ専門性の高い商品という印象です。スマートフォンでも音楽を聴ける時代ですが、ただ、音質に強いこだわりがあり、使用するヘッドホンや音源も含めて環境を整えている方にとっては、単純にスマホと価格を比べるものではないのだと思います」

 スマートフォンで音楽を聴くことが当たり前になった昨今、65万円超という価格は、誰もが気軽に手を伸ばせるものではない。

 身近な携帯音楽プレーヤーとして親しまれてきた「ウォークマン」と、ハイエンドオーディオとしての現在の姿。そのギャップもまた、今回の新製品が大きな反響を呼んでいる理由のひとつといえそうだ。