元巨人・上原浩治氏

 巨人の次期監督が松井秀喜氏に決定した中、ファンの間でにわかに注目を浴びているのがコーチ陣の名前だ。そんななか、現役時代に日米で活躍するも2019年の引退後から球団との距離感はどうにも微妙なのが上原浩治氏。果たして、元エースのもとに新監督からの入電はあるのか。

 難航していた巨人の次期監督は松井秀喜氏に決定した。そんななか、上原氏が10月20日、自身のYouTubeチャンネル「上原浩治の雑談魂」でこの話題に触れた。

 上原氏は、「俺の名前ないんだよな」と首をひねると、「一切話ないもんね。引退してから一切。1回もコーチも何もないもんね。臨時コーチすらないね。(高橋)尚成はあったのに、俺ないもんね」と自虐コメント。“同年代の由伸氏が監督に就任してコーチを依頼されたら?”の質問には、「土下座して“上原、頼むわ”と言われたら、“おー、やってあげるよ」と応じる用意があると、冗談交じりに答えた。

「巨人の次期監督に同じ時代に活躍した松井氏や由伸氏の“盟友”のどちらかが指揮官となれば、上原氏に白羽の矢が立つ可能性は十分にありそうです。実際、3人の関係性をよく知る尚成氏は、自身のYouTubeチャンネルで、松井監督だった場合の組閣について、由伸氏と上原氏は確定だと断言していました。ただ、今季の巨人が優勝争いを演じることができたのは、投手陣がチームを支えていたから。すでにコーチ3人の退団が発表されていますが、内海哲也、杉内俊哉の両投手コーチの残留は濃厚だと見られています」(スポーツ紙記者)

「エースか4番」巨人監督の不文律

 巨人の監督には「エースか4番」という不文律があると言われる。1999年のルーキーイヤーには、20勝を挙げて「投手4冠(最多勝・最優秀防御率・最多奪三振・最高勝率)」に加え、新人王と沢村賞を同時に獲得する歴史的な活躍を見せた上原氏は、押しも押されもせぬエースだった。監督とまではいかずとも、コーチとしても一度も声がかからないのはなぜなのか。

2008年の結婚発表時、松井が書いた奥さんの似顔絵(左)。右の似顔絵は松井の実兄が書いた

「巨人では、トレードで出された選手がコーチで呼び戻されるケースはあっても、自らチームを出て行った選手が舞い戻る例はほとんどありません。上原氏が2018年に古巣復帰ができたのは当時、監督を務めていた由伸氏の尽力による例外中の例外で、引退セレモニーも行われませんでした。2020年のテレビ番組で巨人前監督の阿部慎之助氏と対談した際には、『巨人のユニフォームを着ることはほぼないと思うので……』と話していたことも。以前は指導者に興味がなかったようですが、最近の発言からは再びユニフォームを着たいという願望が見え隠れします」(スポーツライター)

指導方針は「質より量」のスタンス

 ネット上では、上原氏の入閣について《メジャーで培った経験を若手に伝えてほしい》《松井監督に上原コーチという組み合わせなら、巨人の雰囲気も変わりそう》《ちょっと毒舌気質なのが巨人に合うか心配》など、さまざまな声が聞かれる。

「近年はデータを活用した効率的な指導方法が重視されていますが、上原氏は現役時代に走り込みを重視していた経験から、指導方針は『質より量』のスタンス。今季の巨人はマシンガン継投が特徴で、規定投球回に到達した投手は井上温人ただ一人でした。上原氏は『もっと投球回数を増やさないと』と苦言を呈しており、投手コーチを任された際には、先発投手にできるだけ長いイニングを任せる起用法をとりそうです」(前出・スポーツ紙記者)

 上原氏が「巨人のユニフォームを着ることはない」と語ってから6年。新監督の松井氏は新たな組閣について「これからコーチ陣も少しずつ決まってくると思います」とコメントしたうえで「現時点で1人だけ声を掛けています」と語った。果たして、上原氏の初入閣は実現するのかーー。