福岡県警捜査一課と同県警筑後署の合同捜査本部は10月5日、同県大川市に住む派遣型風俗店従業員の梅崎美明(みあ)容疑者(29)を、出産間もない男児(第一子)の殺人と死体遺棄の疑いで3回目の逮捕をした。
昨年6月に第一子を自宅で出産した後に絞殺し、およそ1週間後、自宅から約300メートル離れた用水路に遺棄。遺体は直線距離で約1キロ離れた水門で発見された。
近隣住民が語る容疑者の素顔
また1、2回目の逮捕は今年7月25日、自宅で出産した男児(第二子)を絞殺し、押し入れの中に遺棄したというもの。
「容疑者は妊娠しても産婦人科にも通わず、“母親に知られるのが怖かった。産んで育てるつもりもなかった”などと供述。2人暮らしだった容疑者の母親は“妊娠も出産も気づかなかった”と証言しています」(捜査関係者)
自らのお腹を痛めて産んだわが子を立て続けに手にかけ、ゴミのように捨てようとした容疑者とはいったいどんな人物だったのか――。
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梅崎容疑者は福岡県大川市の市営団地で60歳前後の母親と2人で生活していた。同じ団地に住む60代の女性は、
「13年ほど前、美明ちゃんがまだ高校生だったころに、お母さんと一緒に2人で引っ越してきたんです。お母さんは介護士で、とにかく元気で朗らかという感じ。彼女も小柄で可愛らしかったけど、内向的というかほとんど外に出たがらず、近所の人とも話したくないみたいだったので、私も話しかけないようにしていました」
それでも、親子仲はよさそうだった。
「高校卒業後は専門学校を出て、福岡市のアパレル関係のお店で働いていました。最寄りの駅まで遠いんですが、そこまで毎朝、毎晩、母親が車で送迎してあげてね。“私も仕事があるから大変なんですよ”って母親は笑っていましたよ」(前出・60代女性)
2人が住む団地の部屋はカーテンが閉められていて、インターホンを押しても不在。隣接する柳川市内にある母の実家を訪ね、梅崎容疑者の祖父に話を聞こうとしたが、
「……(美明は)知らん……」
終始無言を貫くだけ。それでも、ぐっとこらえたような目が、かすかに潤んでいるようにも見えた。近所に住む70代の男性は言う。
「10月6日は老人会の日帰り旅行の日でね。容疑者の祖母がその日になって急にキャンセルしたんですよ。隣の大川市で逮捕された女性の名前が梅崎と知っとったもんで、ピンときた。旅行に行っている場合じゃなかったのかもしれないね。ええ、母親の車はときどき停まっていますよ」
いまだ明らかにならない“父親”の存在
容疑者は福岡県福岡市で生まれたが、物心のつく前に両親が離婚。母親は別の男性と再婚したものの、数年後に祖母が脳梗塞で倒れたことで、男性との離婚を決意し実家へ戻ることに。容疑者が小学生のころだった。
「小柄でおてんばな女の子だった気がする。でも、小学校の途中からこの田舎へ転向してきたから、同級生や周囲とはなじめていなかったかな。高校の途中までここにいたようだけど、まったく見かけなかったね。
母親は昔は美容師をしていたけど、介護士に転職してシングルマザーとして頑張っていた。容疑者も母親と同じ地元の名門美容専門学校を出て、最初は美容師をやっていたけど、それからアパレルへ転職したようです」(近隣住民)
2年ほど前から、母親に内緒で派遣型風俗店で働きはじめたという。
「県内では福岡市を中心として店舗を転々としていただけではなく、他県にも短期間、たとえば1か月ぐらい家を出て行っていたと証言しています。稼いだ金は生活費と遊興費で使っていたとのこと」(前出・捜査関係者、以下同)
殺めてしまった子ども2人の父親については、
「7月に産んだ第二子の父親は交際中の男性だというので彼を聴取すると、肉体関係は否定しないが“交際はしていない”と。それで彼と第二子のDNA鑑定をしたところ、まったく違うんです。去年の第一子との関係性も調べましたがシロでした。容疑者はなにせ証言がコロコロ変わる。証拠を提示すると変遷していくのでね。
もちろん、風俗店の客が父親ということも十分に考えられます。ただ、2人の子どもの命を奪い遺棄したことは、いかなる事情があったとしても許されない、重大なことでしょう」
容疑者は、「子どもには悪いことをしてしまった」と反省の色も見せていて、母親も「孫の顔を見たかった」と一部のマスコミに告げたと言われている。母娘関係は決して悪くなかったと思われるだけに、周囲に相談することができていれば、防げた悲劇だったのではないだろうか……。
