『VIVANT』主役の堺雅人、サンリオのハローキティ

 11月8日に第2シーズンの最終回である第24話の放送が迫り、物語も佳境に差し掛かっている日曜劇場『VIVANT』(TBS系)。最終回の直前にはスペシャル特番の放送も予定されおり、ファンは目を離せない展開が続いている。そんな中、意外なところで“火種”が生まれていて――。

VIVANTとサンリオのコラボに“猛反発”

 もはや社会現象とも言える人気を誇るVIVANTは、これまでに多くの企業と“コラボ”を展開してきた。アパレルブランド『SHIPS』や製パン店『神戸屋』、人気菓子の『コアラのマーチ』、湖池屋の『ポテトチップス』など、そのジャンルは多岐にわたる。

「7月には、ハローキティやマイメロディなどの人気キャラクターを手がける『サンリオ』とのコラボを展開。各キャラクターが登場人物の乃木憂助やノコル、ドラムなどに扮したグッズが展開されていたのですが……」(テレビ誌ライター、以下同)

 このサンリオとのコラボに暗雲が立ち始めたのは、第2シーズンが開始してからのことだった。

「第2シーズンでは、中国の公安と結びついた、中国版『別班』とも言える秘密工作・諜報組織『シンシー』との対立が描かれています。作中には『シンシー』の諜報員が日本人を拷問する場面があるのですが、この内容に対して中国の共産党機関紙、人民日報系の『環球時報』などが“中国を侮辱し、中国脅威論を誇張している”と猛反発する記事を掲載したのです」

 日曜劇場を巻き込んだまさかの“抗議声明”に、TBSの龍宝正峰社長は10月28日の定例会見で言及。同作について「ご意見は真摯に受け止めている」とした上で、「作品は完全なフィクションのエンターテインメント作品。国家間の対立をあおり、暴力を容認する立場には一切ない。人々の幸福と世界平和の大切さが基本理念で、純粋に楽しんでいただきたいという一心で制作している」などと述べた。

コラボ中止の背景にサンリオの「企業理念」

 しかし、そんな龍宝社長の釈明も虚しく、会見直後から大きな動きが。

「10月28日の夜、サンリオの中国法人『三麗鴎(上海)国際貿易有限公司』がVIVANTとのコラボ中止を発表しました。さらに、29日には日本のサンリオも公式サイトでコラボ中止を発表。TBSのグッズ通販サイトからは、コラボグッズの商品ページが削除されました。中止について、サンリオは《本コラボレーションに関連するコンテンツにつきまして、サンリオの企業理念にそぐわない表現が含まれていると判断し、すべての取り組みおよび今後の展開、プロモーション活動を中止することを決定いたしました》と説明しています」

企画中止を受けて削除された、サンリオと『VIVANT』のコラボ商品(Xより)

 急展開で終了を迎えた企画。サンリオとVIVANTのコラボについては、中国で報じられる以前から国内でも“違和感”が指摘されていた。

「サンリオが掲げる企業理念は『みんななかよく』。この言葉は、戦争を体験した創業者の辻信太郎氏が、二度と悲惨な戦争を起こしてほしくないという願いを企業活動に託したものです。そんな背景もあって、テロや国際犯罪との戦いを描き、銃撃戦や拷問などの過激なシーンもあるVIVANTとのコラボが決まった当初から、ネット上では“サンリオの企業理念とは相反すると思う”といった意見が多く寄せられていました。遅かれ早かれ、コラボ企画は中止とならざるを得なかったのかもしれません」

 コラボ中止に際して、サンリオは《今回の件を踏まえ、いただいているさまざまなご意見を真摯に受け止め、今後のコラボレーション企画については、確認体制を一層強化してまいります》と綴っている。

 作品の外で、思わぬ諍いを起こしてしまったVIVANT。シリアスな物語だけに、その扱いには細心の注意が求められている。