2025年8月31日、DeNAベイスターズでの初勝利を飾った藤浪晋太郎(共同通信社)

 10月30日に迫るプロ野球の「第2次戦力外通告期間」。29日現時点で、12球団で120人以上の選手に戦力外が通告されたが、かつての阪神タイガースエースで、メジャーリーグも経験した大物投手も例外ではなかった。

 2025年7月に日本球界復帰、横浜DeNAベイスターズに途中加入した藤浪晋太郎投手。今季開幕前には「180イニングを目標に」と意気込むも、わずか3試合で10イニングの登板で終わり、チームが巨人とのCSに臨む前に早々の離脱に。

「基本はNPBでプレーさせてもらえたらいいなと」9月27日のDeNAファーム最終戦後、来季も現役続行の意思を表明していた32歳右腕。戦力外選手との交渉解禁日は、11月17日の「12球団合同トライアウト」以降となるが、現在のところはNPB球団が藤浪獲得に向けた調査の動きは見られない。

 そのバンテリンドームでのトライアウトに藤浪が参加するかは未定だが、直前に開催される“野球イベント”には出場予定だ。11月7日にみずほPayPayドーム福岡で開催される『MLBx Fukuoka』への参戦が決定した。

「投手」ではなく「打者」として出場

 MLBが主催する、3対3のホームランダービーを軸にして競い合う新しいベースボールゲーム『MLBx』。日本初開催となるイベントに、藤浪にもプレーヤーとしてオファーが届いたのだった。

「普段なかなかお見せする機会のないバッティングも含め、ファンの皆さんと一緒に楽しめればと思います。」

 藤浪が公式HPに寄せたメッセージにあるように、MLBxでプレーするのは投手としてではなく打者、守備をする野手として。NPBでも通算3本塁打を放つなど、甲子園でも打者としてファンを沸かせた藤浪。その打者としてのポテンシャルの高さと、MLB経験者として白羽の矢が立ったのだろう。

『MLBxFukuoka』出場が決まっている11名のプレーヤー。現在ところ現役選手は藤浪晋太郎だけだが(MLBJAPAN公式インスタグラムより)

 しかしながら藤浪以外の出場選手は、MLB通算本塁打282本で、オリックス・バファローズでもプレーしたアダム・ジョーンズ。同じく通算162本塁打で、東北楽天ゴールデンイーグルスに在籍したジョニー・ゴームズら元MLBスター選手。そしてNPBのシーズン本塁打記録60本を保持するウラディミール・バレンティンに、オリックスや福岡ソフトバンクホークスでもプレーした韓国の大砲イ・デホ。

 他にも日米通算170勝の“平成の怪物”松坂大輔、平成唯一の三冠王・松中信彦、MLBでプレーした松井稼頭央に岩村明憲、地元・元ソフトバンクの“熱男”こと松田宣浩ら打撃に覚えありの選手たち。加えて元日本ハムファイターズの“スギノール”こと杉谷拳士と、ほぼレジェンド級が顔を揃えるが、いずれも現役引退したプレーヤーだ。

現役は藤浪だけの“OBイベント”

 つまり現時点で発表された11人のうち現役選手は藤浪のみと、MLB・NPBによる“OBだらけのイベント”に呼ばれたわけだ。もちろん藤浪は引退していないのだが、MLB事情に詳しい野球ライターは次のように見る。

「今回、藤浪投手はアダム・ジョーンズ率いる“ボルチモア・オリオールズ”チームで出場します。2023年に半シーズンだけオリオールズに所属した経歴と、日本での話題性からの選出でしょう。同チームには杉谷さんも名を連ねていますが、“専属コーチ”として福岡入りする中田翔さんとの“大阪桐蔭高校”つながりかと。

 とはいえ、この時期のイベント出演は危機感がないように見えてしまうのも事実で、すでに移籍先の目処が立っているのか、打者として売り込むべく出場するのか、はたまた引退後の“タレント”活動を見据えているのか」

 10月22日にはMBS『よんちゃんTV』にVTR出演し、「現役はまだまだやりたい。結果を残してもう一回アメリカに行ったろっ、てくらいに」と、今なおアメリカ挑戦の野望をのぞかせた藤浪。

 MLBxで存分にアピールといきたいところか。