『中道改革連合』代表の渡辺創氏(中道公式サイトより)

 所属する国会議員がたった1人の『中道改革連合』が、5.8億円あまりの“政党交付金”を受け取った問題を巡り、その交付金の使途が明らかになった。

『中道改革連合』1人を残して政党交付金を受け取り

衆院選で落選した中道の渡辺周元議員、左は原口一博元議員

 発端は今年1月、立憲民主党と公明党の議員が、衆院選の公示直前に急きょ立ち上げたのが『中道改革連合』だった。しかし2月の衆院選で118議席を失う大敗を喫し、その後の立憲・公明との合流協議も8月末に断念の末、党はバラバラになった。

 立憲系の約20人は新党『民主改革の会』を結成し、公明系の約28人は公明党へ戻った。ところが中道は、立憲系の渡辺創衆院議員ただ1人を代表として残したまま存続する道を選んだが、実態としてはほぼ中身のない“抜け殻”に近い党の看板だけを残し政党交付金を受け取った形になる。

 そもそも議員1人かつ、解党寸前の党がなぜ巨額の税金を受け取れるのだろうか。

「政党交付金は、国民1人あたり250円を負担する税金が原資です。その配分額は、毎年1月1日時点の所属議員数と、直近の国政選挙の得票数をもとに決まり、年4回に分けて支払われます。さらに、年の途中で議員が離党しても、その年の配分額は自動的には減らないという仕組みです。1人を残して党を存続させたことで、決まった分はそのまま受け取れてしまうという事になります」(政治部記者)

 9月25日、総務省は日本維新の会の解散した3支部に残っていた約1290万円、いのちの党(旧れいわ新選組)の残額を政党助成法に基づく返還手続きを行うと発表した。

国庫に返納するとうのが原則

 使われなかったり余った政党交付金は国庫に返納するとうのが原則だが、中道は20日に5.8億円を受け取り、今年12月にも約5.8億円を受け取る予定だという。この受け取った政党交付金の使途はというと…。

「小川淳也氏は交付金の使途について“選挙費用の支払いに充てる”としていました。『文春オンライン』の取材によると、党が存続していた場合に支払われる来年支給分の約17億円についても受け取る姿勢だといい、今年の分も合わせると約29億円が中道に流れる事になります。

 使途についても、落選した議員・支部長は多くの赤字を抱えていることから、懐事情が厳しい元議員たちに支給される事になるそうです」(前出・政治部記者)

 以前から「詐欺師政党」「税金の横領とワイロじゃねえか」などと批判が相次いでいたが、今回の報道で「日本の歴史に残る汚職事件と言ってもいいだろう」「自民党の汚職も含めた中で群を抜いていると感じる」などと批判が過熱している。

 物価高にあえぐ家計が切り詰めている間にも、中身を失った政党へ約29億円もの血税が吸い込まれていく。中道をめぐる一連の問題は、政治全体への信頼そのものが問われているかもしれない─。