10月29日、J2・藤枝MYFCが公式HPにて槙野智章監督に下された処分を発表。24日の徳島ヴォルティス戦でのプレー判定について、審判員に対する「不適切発言」が問題視されての処分となった。
「マジでJ2のレフェリーのレベル上げないと壊れます。こういうレフェリングをしている人が普通に吹いたらダメ」
試合後インタビューで、審判員を猛批判した槙野監督。後半23分、ペナルティーエリア内で徳島DFが伸ばした左腕にボールが当たったように見えたプレー。主審から見えなかったのか、それとも故意ではないと判断したのか、「ハンド」の反則をとることなく流してのプレー続行。
これに自軍ベンチから間近で見ていた槙野監督は、ピッチ間際まで乗り込んで猛抗議。すると主審はベンチに向かってイエローカードを提示。試合を中継した『DAZN』でも“疑惑のプレー”をスローでリプレイされると、放送席からも「当たってますね」とハンドと見做したのだった。
結局、試合は1-0で徳島の勝利。藤枝にPKが与えられていれば結果も違っていた可能性もあるだけに、チームを指揮する槙野監督も怒りを抑えられなかったわけだ。J2の第13節終了時点で、藤枝は15位と苦戦を強いられている。
審判員の「誤審」を認めるも
日本サッカー協会(JFA)は29日、同試合での判定について「ハンドと考えている。審判員は正しい判定を導き出すことができなかった」と、主審ら審判員の「誤審」を認めた。それでも試合結果が覆ることなく、逆に槙野監督の発言を問題視して「2試合のベンチ入り停止と10万円の罰金」処分を下したのだった。
《「槙野の指摘通りハンドで誤審だったが槙野が悪いので処分する」 普通の一般の観客が納得できるか?》
《審判にはお咎めなし、意見書しか出せない、再試合はなし これでjリーグはいいわけ?》
《で?審判への処分は?》
ネット上ではJFAの決定に異を唱える、そして審判員への処分が下されないことに不満を持つ声も。確かに槙野監督が不適切発言を向けたのは事実だが、その発言を招いた審判員は「お咎めなし」ではサポーターも納得いかないだろう。
しかしながら、各報道では槙野監督への処分ばかりが伝えられるが、JFAは同時に“審判員への処分”についても補足している。今回のように試合中の一つ一つのプレー判定に処分を課すことはないものの、
「審判員は何もないのかということをご質問いただくが、(J1〜J3では)審判員には毎試合“アセッサー”と呼ばれる評価者がおります。評価の積み重ねがあり、ジャッジができないようなことが続けば、シーズン中やシーズン後に違うカテゴリー、下のカテゴリーに行ってもらう等々がある。その点はご承知いただければ」
誤審や不正確なジャッジが続くようであれば、審判員にも“降格制度”があることを明かした。カテゴリーが下がった場合は当然、報酬も減額される。
“降格”なら報酬はおよそ半額に
現在J1の主審を務めた場合、主審は1試合につき15万円、副審は8万円、第4の審判員は3万円、そしてVAR(ビデオアシスタントレフェリー)には6万円が支払われる。J2になると主審が7万円、副審は4万円、第4審判員は1万7000円とおよそ半額に。
仮に今回、誤審をした審判員がJ3に降格した場合、主審は5万円、副審は3万円、第4審判員は1万5000円とさらに減額。Jリーグの試合は通常、1週間に1試合であることから、月額は推して知るべし。審判員にとって“降格”は重い処分なのは明らかだ。
さらにJFA以外からも“罰”を受けることにもなる。サッカーだけに限らず、スポーツの試合での誤審はネット上で瞬く間に拡散され、批判や誹謗中傷の的にもなり得る。実際、藤枝戦後の槙野監督の発言が大きく取り上げられたことで、ネットでは審判員への個人攻撃も起きている。
もちろん審判員も人間であり、時に間違うこともある。槙野監督が言うように「レベル向上」も必要なのは当然だが、J2では「VAR」が取り入れられていない現状もJFAは一考すべきだろう。
