大泉洋主演の日本テレビ系ドラマ『俺たちの箱根駅伝』が、視聴率で苦戦している。『半沢直樹』などを手がけた池井戸潤氏の同名小説が原作で、伊藤沙莉、山下智久ら豪華キャストが出演。
箱根駅伝という国民的イベントを題材にした大型作品だが、初回から3週連続で世帯視聴率は1ケタ台。背景には、若い女性視聴者、いわゆる「F1層」の取り込みに苦戦している事情があるようで――。
“社運を賭けた作品”の視聴率は右肩下がりか
日本テレビ系の連続ドラマ『俺たちの箱根駅伝』がスタートして3週間。原作は『半沢直樹』などで知られる池井戸潤氏の同名小説で、大泉洋(53)が主演を務め、伊藤沙莉(32)、山下智久(41)ら豪華キャストが顔をそろえる。
「物語の舞台は、箱根駅伝の本戦出場を逃した大学の学生連合チームと、大会の生中継を担うテレビ局。箱根駅伝出場を目指す学生ランナーたちの葛藤や成長に加え、過酷な環境下で中継を成功させようと奮闘するテレビ局スタッフの姿を描いています。
毎年、箱根駅伝を中継する日本テレビが手がける大型ドラマということもあり、放送前から注目を集めていました」(ドラマライター)
“社運を賭けた作品”とまで呼ばれていただけに、気になるのは視聴率だ。初回の世帯視聴率は8.6%。第2話は8.9%と上昇したものの、第3話では8.0%に下落。期待された2ケタには届いていない。
「放送前は池井戸氏の作品という話題性もあり、同じく注目が集まるTBS系のドラマ『VIVANT』と視聴率対決を繰り広げるのではないかと言われていましたが、実際には『VIVANT』が大きくリードしています。
豪華なキャストに加え、箱根駅伝という知名度の高い題材を扱っているだけに、もう少し数字が伸びてもよさそうですが……」(テレビ誌編集者)
『VIVANT』との差が広がる背景
一方の『VIVANT』は10月25日の放送回で世帯視聴率18.6%を記録。『俺たちの箱根駅伝』の第3話とは、実に10ポイント以上の差がついている。なぜ『箱根駅伝』は思うように数字が伸びていないのか。あるテレビ局関係者は、若い女性視聴者の動向が1つのカギになっているのではないかと語る。
「広告業界などで注目される20~34歳の女性のことを、一般的に“F1層”と呼びますが、『俺たちの箱根駅伝』はF1層の視聴率が取れていないんです。第1話が1.6%、第2話が1.8%、第3話が2.3%と、回を追うごとに少しずつ上昇してはいるものの、依然として低い水準にとどまっています」(テレビ局関係者、以下同)
対して、『VIVANT』直近3話のF1層の視聴率は、7.3%(第20話)、9.9%(第21話)、10.4%(第22話)と推移。両作品には大きな開きがある。
「F1層の数字を比べると、『俺たちの箱根駅伝』は視聴率全体の2割前後しか取れていないのに対して、『VIVANT』は過半数を占めています。若い女性視聴者をうまく取り込めていないことも、視聴率が伸び悩んでいる要因のひとつなのではないでしょうか」
とはいえ、日本テレビ側は現状を悲観しているわけではないようだ。10月19日の定例会見で、福田博之社長は『俺たちの箱根駅伝』の視聴率について言及。第2話が初回を上回ったことを踏まえ、「もう少し(数字を)上げていきたい。初回の実績を上回りましたので大変期待をしております」とコメント。
今後の視聴率についても「今は想定内というところですけれども、これから徐々に上げていきたい」と、現状の数字は想定の範囲内としつつ、今後の上昇に期待を寄せた。
「学生連合チームの学生キャストには、若い女性に人気のあるイケメン俳優やアーティストをキャスティングしていますし、彼らを主人公にした配信限定のミニドラマも制作している。F1層を取り込む仕掛けは随所に見られるので、歯車がいい方向に回り出せば自ずと数字も上がってくると思います。
強いて言うならば、タイトルの『俺たちの』というワードが男性を想起させるので、視聴行動の入口として女性が入りづらい雰囲気があるのかもしれません」(前出・テレビ誌編集者)
箱根駅伝といえば、毎年正月に多くの人がテレビの前でレースの行方を見守る国民的イベント。ドラマの視聴率を上昇させていくには、本番の駅伝中継のようにどこまで視聴者層を広げられるかがカギになってきそうだ。
