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 30年以内に70%の確率で発生するとされる首都直下地震をはじめ、世界屈指の地震大国である日本では、どんな場所でも万が一の備えは不可欠。そこで災害危機管理アドバイザーの和田隆昌さんに、シチュエーション別の回避法を聞いた。

【地下鉄】

 地下鉄に乗っているときに大きな揺れが。まずは手すりなどにつかまろう。

「緊急停止時の衝撃で、転んだり身を投げ出されることがあります。つかまれるものがなければ、姿勢を低くし、カバンで頭をガードしてください」

 地上より地下のほうが地震の揺れが小さいので、落ち着いて行動を。

「地下鉄で停電しても非常電源がすぐに起動します。すぐに最寄りの駅まで移動できるので、車両から出るほうが危険です。車外には絶対に出ないでください」

【遊園地】

 緊急地震速報が発令されると、全アトラクションが停止する。

「ただ、ジェットコースターは構造上、緊急停止できません。もし乗車時に揺れたら、振り落とされないよう手すりなどをしっかりつかむしかありません」

 各アトラクションは大地震に耐えられる強度で設計されているが……。

「地上よりも高い場所にいれば、大きな揺れを味わうことになります。命がけでつかまりましょう!」

【エレベーター】

「最近のものであれば『地震時管制運転装置』が作動し、最寄りの階でドアを開けて逃げられるようになっているはずです。しかし、震度5以上の揺れを感知すると、エレベーターは機器が壊れるのを防ぐため自動停止することも。電源がシャットダウンする前に、揺れたらすべての階の停止ボタンを押し、止まった階で外へ降りてください」

 エレベーターの中から外に脱出することは、人の力では難しい。

「非常通報ボタンや携帯電話などで外部と連絡を取ってください。救助がすぐ来るとも限らないので、大声を出したりドアを叩くなどムダに体力を消耗しないようにしましょう」