11月にかけて国民ひとりひとりに“マイナンバー”の記載された通知が届けられる。“有効期限は?”“なくしたらどうするの?”など疑問は尽きない。そこで、一問一答形式でマイナンバーの謎を解明!

・通知カードはどのように届くの?

 役所から郵便局の簡易書留で通知カードと個人番号カード交付申請書が入った封筒が届けられる。郵便局員が本人に直接渡すため、不在で受け取れなかった場合は、再配達の手続きが必要となる。

 送り先は、10月5日時点の住民票に記載された住所となる。各人ではなく、各世帯にまとめて送られてくる。とはいえ、日本郵便が全国約5200万世帯に郵便物を配るのは前例がない。

・個人番号カードはどうやって申請するの?

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 通知カードとともに同封されている個人カード交付申請書に、必要事項を記入。顔写真を貼り、返信用封筒に入れて投函する。

 もしくはスマートフォンで交付申請書にあるQRコードを読み込み、申請用ウェブサイトにアクセス。必要事項を入力して、顔写真のデータとともに送信する。‘16年1月以降、ハガキで交付通知書が届くので、役所に運転免許証などの本人確認書類と通知カードを持参。本人確認を行い、暗証番号を設定すると、個人番号カードが交付される。

・他人に個人番号を知られてしまったら?

「番号だけでは悪用できません」(共通番号制度に詳しい富士通総研の榎並利博さん)

 だが、番号に加えて住所や電話番号などを知られると、役所の人間になりすました詐欺被害に遭う可能性もあるので、住民票のある市区町村に相談を。

・自分の希望する番号をもらえるの?

「個人番号は住民票コードをもとにランダムに自動変換された数字が割り当てられます。つまり自動車のナンバープレートのように希望の番号をもらうことはできません」(榎並さん)

 ちなみに、家族間の番号もバラバラで、連番には決してならない。

・個人番号カードをなくしたら?

 紛失時は、設置が予定されている24時間365日体制のコールセンターに連絡して、利用を停止する。もしくは警察署で紛失届を出して受理番号をもらい、役所で再発行の手続きを行う。現段階では、再発行の手数料は1000円。

・個人番号カードに有効期限はあるの?

 有効期限はある。20歳以上の人は発行から10年、20歳未満の人は容姿が大きく変わりカードにある顔写真と照合しにくくなるため5年。有効期限の月日は誕生日で、更新料はない。

「個人番号カードは、住基カードの後継。すでに住基カードを持っている人は、個人番号カードを受け取った時点で住基カードを返却。住基

カードの新規発行は‘16年1月から停止となります」(榎並さん)

・DV被害で住民票を移していない……

 通知カードは10月5日時点の住民票の住所に届けられてしまう。今からでも間に合うので、DVの相談窓口などを通じて住民票のある市区町村に、あらかじめ現在の住所を伝えて。

・天皇陛下や皇族もマイナンバーの対象?

 天皇や皇族は住民票がないので対象外。住民基本台帳に記載されていないと個人番号は交付されない。

・マイナポータルを利用するには?

 インターネット上の行政サービス『マイナポータル』には、個人番号カードが必要。接続する際、カードリーダーに個人番号カードを入れてICチップの情報を読み込み、パスワードを入力して利用する。

「自分が該当する手当の情報を知らせてくれたり、“いつ”“どこから”“どこへ”自分の個人情報が提供されたかを確認できます」(榎並さん)