昨年、覚醒剤取締法違反(所持)と麻薬取締法違反(同)で逮捕されたASKA(本名・宮崎重明)。

 ことのきっかけは、『週刊文春』(8月8日号)が《シャブ&飛鳥の衝撃 飛鳥涼は「覚せい剤吸引ビデオ」で暴力団に脅されていた!》と題する記事を掲載したことだが、実は本誌は、その報道を受けて渦中のASKAに突撃取材を敢行していた。

 東京・目黒区の閑静な高級住宅街。夕方4時半ごろ、豪邸にふさわしい1台のシルバーのベンツが家の前に停車。運転席に妻とおぼしき女性を残し、助手席から降りてきたのはASKA本人だった。

 黒のジャケットを羽織り、黒のパンツスタイル。純白のシャツの襟はパリッとしており、胸元にはシルバーのアクセサリーが光っている。髪型も整えられていて“病気やクスリ”のイメージを払拭するかのような凛々しい姿だ。

─すいません! 少々、お時間よろしいでしょうか。

「どうも」

 若干しゃがれた声で、返事があった。すかさず名刺を渡すと、それに目線を落とし、

「すいません。取材は受けないってもう決めたんで……」

 記者を見つめ、申し訳なさそうな顔。だが「お身体の調子はどうでしょうか?」と聞くと、表情をクシャッとさせ、声高に言い放った。

「あれ(薬物報道)には、もうやられたね!

 そして、

「大丈夫よ。元気よ!」

 そのとき、写真を撮られていることに気づいたASKAは、本誌カメラマンの方向に右手を伸ばし、顔を遮った。

「ごめんなさい。取材はちょっとね……。お願いします」

 さらに本誌は、新曲についての質問を切り出そうとしたのだが─。

「あ、いや、もうこれ以上は……。また事務所に怒られてしまうんで、申し訳ないですけど……」

 そう言い残し、家の中へ。

 だが、彼の左手にはノートパソコンとベージュのビジネスバッグ、右手にはモバイルWi-Fiの端末と、その姿は大事な仕事の打ち合わせ帰りであることを物語っていた。

 この段階では自らを潔白と主張していたASKAだったが、顛末はご存知の通り。『僕はこの瞳で嘘をつく』ことになろうとは……。