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 通常は6~10回で物語を構成するNHK火曜日夜10時の『ドラマ10』枠に、約半年の放送で全20回という大作が登場。

 加賀田透プロデューサーによると、数年前から“長い期間、じっくり楽しめる作品を作りたい”という機運があったという。

「キャストのみなさんはもちろんですが、大河ドラマ、連続テレビ小説以外の長期作品は初めてというスタッフが多いので、現場はクランクイン当初から非常に気合が入っています」

 働く女性のサクセスストーリー、ラブコメディー、ヒューマンドラマ、芸能界の人々の群像劇と、いろいろな楽しみ方のできるこのドラマ。

 ヒロインを務めるのは、昨年の朝ドラ『花子とアン』で話題を呼んだ仲間由紀恵だ。激しい恋に生きた伯爵令嬢から一変、芸能マネジャーの沢渡一子を演じる。

「芸能マネジャーは、われわれのようにドラマを制作している人間には身近な存在ですが、これまで作品の中でスポットがあたることがなかった職業。毎日のように取材をしながら、一子の動きにはリアリティーを持たせています」(加賀田プロデューサー)

 初回は一子と遼の出会いが中心だが、2回目以降では、遼が俳優になっていくまでのプロセスが描かれている。一子のアテンドで、遼は時代劇や現代劇、舞台芝居など、さまざまな芸能活動をこなしていく。

「遼の出演する作品が劇中に登場するという二重構造になっていますので、そこもお楽しみいただければ」(加賀田プロデューサー)

 その二重構造のため、現場は独特の雰囲気に。

「劇中劇の収録シーンには小道具としてのカメラなどの撮影機材が配されます。役者さんの演じるマネジャーや監督などもいるし、撮影スタッフや本当のマネジャーさんもいるので、非常に大人数です。誰が誰だかわからなくなることも(笑い)」(加賀田プロデューサー)

 マネジャーでありながら、時には役者のような動きもする一子。彼女の上から目線は、マネジャー業で変わるのか、そのまま突っ走るか。そして、遼との間に恋の展開はあるのか?

「冴えたエンターテイメントを目指して、現場は張り切っています。ぜひご覧になって、笑いと勇気を受け取っていただけたら、うれしいです」(加賀田プロデューサー)