優れた番組に送られる『第41回放送文化基金賞』のテレビエンターテインメント部門で最優秀賞を受賞したこの番組。冨澤有人プロデューサーは、こう話す。
「最近の日本には、失敗を許さない風潮があるように感じます。でも、しくじりを恐れず、それを受け入れて成長していけばいいと思うんです」
失敗談を披露する先生選びには、手間暇をかけている。スタッフ会議で候補にあがった出演者に二つ返事でOKされることはまずないし、出演が決まってからも打ち合わせには時間をかける。最初に3時間、教科書を作ってから何回か話し、収録当日にも2時間ほど。
「過去の失敗談をさらけ出してもらうので、こちらも生半可な気持ちではできませんから」(冨澤プロデューサー)
入念な打ち合わせのうえでの収録。しくじり先生の話は演者のみならず、スタッフの心にも響いている。
「過去のしくじりを話した後で笑い飛ばしている先生もいます。悟りの境地ですよ。視聴者の方も、得るものがあると思いますが、まずは面白いと思っていただければ、うれしいです」(北野貴章ディレクター)