ryukogo1211

 「トリプルスリー」と「爆買い」が大賞を受賞した今年の流行語大賞。昨年の流行語大賞は「ダメよ~ダメダメ」と「集団的自衛権」だったが……。

「日本エレキテル連合、スギちゃん、エド・はるみしかり、芸人が流行語大賞をとると“翌年消える”というジンクスがある。ありがた迷惑な賞ですよね」(30代・男性)

「集団的自衛権、危険ドラッグなど社会問題になっている言葉が選ばれるのはいいけど、流行語になったのをきっかけに、もっと喚起するような取り組みがあってもいいのでは? “流行語大賞に選ばれたからいったんおしまい”というような雰囲気をどうにかしてほしい」(50代・女性)

 その年の旬である言葉を選ぶ。つまりそれは、翌年からは旬でなくなることを意味するだけに、ノミネートされた言葉って、翌年以降“死語化”する傾向が。

「今年ノミネートされた『五郎丸ポーズ』って何なんですか? 確かに五郎丸選手は今年を象徴する人でしょうけど、五郎丸ポーズなんて言葉はほとんど耳にしていない。無理やりにもほどがある!」(40代・女性)

「'99年に大賞を受賞した故・小渕首相の電話を指す『ブッチホン』というのがあったけど、いつどこで流行ったのか教えてほしい。選考基準がまったく不透明だし、選考委員の感性にも疑問がある」(30代・男性)

 “一方的に決められている”と感じる人はかなり多いみたい。

「昔は『新語』『流行語』『特別』と分けられていてそれなりに説得力があった。ところが、'94年以降は『大賞』『トップテン』という曖昧な区別になってしまい、それまであった学術的、時代的な意義が薄まり、単なるお祭りイベントに成り下がってしまった。清水寺の“今年の漢字一文字”と一緒で、とりあえず続けているという気がしてならない」(50代・男性)

 テレビ離れが叫ばれているが、2012年の「ワイルドだろぉ」、2013年の「じぇじぇじぇ」「今でしょ!」「倍返し」「お・も・て・な・し」など、大賞に選ばれている言葉はすべてテレビから発信されたものばかり。

「流行する言葉がメディアや世代によってバラバラになっている。多様化したことで、かつてのように流行語で“時代を切り取る”“世相を見る”ことはできなくなっていると感じます」(40代・女性)

「流行語大賞は、言葉に重みがなくなっている現代をそのまま表していると思う。ノミネートされた50語を見てもピンとこない言葉が多すぎる。流行語ではなく『向き合うべき言葉大賞』のような言葉の重みを思い出させるコンテストを作ったほうがいいのでは?」(50代・女性)