asagakita1218

 朝ドラ『あさが来た』の快進撃が止まらない。9月の終わりに放送が開始されてから、週平均の視聴率はすべて20%超え。日によっては、27%超えも記録している。

 その人気の秘密はどこにあるのか、制作統括を務める佐野元彦エグゼクティブプロデューサーに語ってもらった。

 佐野氏が担当した大河ドラマ『篤姫』では主演も務めた宮崎あおいは、はつを演じている。

「本当に物静かで、多くを語らない方です。彼女に注文なんてないです(笑い)。物語の世界をきっちり把握されていますし、そこで自分がどうお芝居すればいいかを的確につかんでらっしゃいますから。

 『篤姫』をやっていただいたときも、初めは少し話し合いましたけど、すぐに僕が何か言うのがおこがましいという世界に入られて(笑い)。そう、今の波瑠さんのようですね」

 そして、女性の心をわしづかみにしているのが、五代友厚を演じているディーン・フジオカ。そのイケメンで話題になっている。

「五代さんは、ほかのキャラクターとは生きてきたフィールドが違います。あさや新次郎たちは町人、今でいう市民。でも彼はもともと武士で、商人とは違う世界で生きてきた人なんです。だから、キャスティングのときも日本ではなくアジアで活躍されている、ディーンさんにお願いしたんです。

 初めて彼と話したとき、物事の把握の仕方とか、考え方がワールドワイドというか、僕らとは違うんです。五代さんと話すあさは、こんなふうに見えたんだろうな、という感じがそのまま(笑い)。ドラマは作られた世界ですけど、ウソをつけない部分はあると思います。演じる人の根っこの部分というか、そういうものがキャラクターと通じるところがあれば、それは必ず見ている方に伝わるのかなと。そこがディーンさんの魅力なんだと思います」

 あさに女の子も生まれ、年が明ければ、あさの幼少期を演じた鈴木梨央が演じることも発表された。新キャストも登場。最後に今後の見どころを教えてくれた。

「あさはこれまで、正吉さんや五代さんという人生の先輩たちに助けてもらってここまできたわけです。今度は自分が何かを他人にしていく立場になるわけです。 もちろん、母親として子どもを育てるのもそうですが、女子大をつくりたいと情熱を傾ける、瀬戸康史さん演じる教育者に手を差しのべたり。人を育てる側になっていきます。そんな彼女を波瑠さんがどう演じていくか、そこを楽しみにしていてください」