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 ふふっと笑いながらカメラのレンズを覗く。艶やかな笑顔を見せたりキッと鋭い視線を送ったり、次々と表情を変える彼女に、立ち会ったスタッフ全員が目を奪われた。

「ちょっと不機嫌な顔をしたほうがいいかな?」

 金曜ナイトドラマ『不機嫌な果実』(テレビ朝日系 毎週金曜日・夜11時15分~)で、主人公・水越麻也子を演じる栗山千明。林真理子のベストセラー小説を原作に、約20年ぶりに連続ドラマ化される。

「不倫はいけないことですけど、ドラマで擬似体験をして楽しんでいただけたらと思っています。麻也子は、夫含めいろんなことに不満を抱えている女性。共感してもらえる要素もあると思います」

 麻也子にとってハマって抜け出せなくなってしまったものは不倫だった。では、栗山自身が抜け出せないものは?

「私、小さいころからハマり症みたいなところがあって(笑)。最近だと『化物語』という本ですね。仕事もあるのでなかなか読み進められないんですけど、全巻買わないと気が済まない! もともとアニメが好きで、ハードディスクにいろんな作品が溜まりすぎて、見るのが追いつかないくらいです(笑)。『おそ松さん』は放送終了が残念でした」

 結婚願望はないと話す。でも、するなら……?

「逐一自分の行動とかをすべて話さなきゃいけないような関係は嫌かな。趣味の部屋を持てたり、ひとりの時間をしっかり作れるような関係だったらいいかもしれないですね」

撮影/佐藤靖彦