s-20160607_tamaki

 NHK『あさが来た』で演じた白岡新次郎役が記憶に新しい玉木宏。

「最近、ハマっているのはDIY! 日曜大工ですね。この前はテレビ台くらいの大きな棚を作りました。家で壊れたところがあったので、リフォームというかトビラを作ったりも! ケースも立派なものを買って、そこに工具をキレイにそろえて入れています。何ごともまずはカタチからって言うじゃないですか(笑)」

 朝ドラも終わって一段落。最近は休みをもらって、しばらくはのんびりモードだったそう。

「旅行に行くほどの余裕はなかったんですが、わりとゆったりできています。身体を休めたり片づけをしたり。僕、ひとつの作品が終わったり新しい作品に入るタイミングで大掃除をするんです。しばらく朝ドラの撮影で大阪に住んでいたので、荷物を東京に全部戻したんですが……部屋にはいまだに開かずの段ボールがたくさん(笑)」

 そんな朝ドラでは、ヒロイン・あさを献身的に支える夫としての姿が人気を呼び“新次郎フィーバー”も巻き起こった。

「実は僕自身、フィーバーしたという実感がないんです。すごく冷静に状況を見ている自分がいて。僕は普通に作品をゴールまで全うしただけ。でも、そう盛り上がってもらえて、すごくありがたいしうれしいです」

 そんな彼が、今回、主演映画『探偵ミタライの事件簿 星籠の海』で本格ミステリーに挑戦する。朝ドラで見せた“優しい夫”の姿とは打って変わって、本作で演じるのは和製シャーロック・ホームズとも称される天才探偵・御手洗潔。

「御手洗という男は、IQ300以上で頭脳明晰、無機質で人間味のない男。いわゆる僕とは真逆の人間(笑)。身振り手振りとか余計な動きを一切なくして。“天才に見えるためにはどうしたらいいか”と、すごく考えながら演じました」

 今回の御手洗役は、原作者の島田荘司氏も大絶賛。

「御手洗シリーズはとても人気があるので、原作ファンの方のことを考えると正直少し怖いなと思っていました。でもこのシリーズ、去年映画に先駆けてドラマ化されたんですが、そのとき僕が演じた御手洗を島田先生が認めてくださったんです。もうそれで十分じゃないかと。その思いを胸に、本作の撮影に臨みました」

 それでも演じる側としては、やっぱり見てくれた人の反応が気になると玉木。

 ブレイクのきっかけとなった『ウォーターボーイズ』のときは、映画館に足を運んで、お客さんの反応をその目で確かめていたそう。

「実際、お客さんの反応はどうなんだろうと、何度も映画館へ行きました。いちばんうしろに座ってお客さんがどういうところに反応するのか、その反応がすごくうれしかったんです」

 今でも時間があれば映画館に行くこともあるとか。映画館のほか、休日には市場やスーパー、そして意外や意外、ケーキ屋さんに入ることも。

「僕、ケーキとかおはぎとか、甘いものが好きなんです。えっ、意外?(笑)休憩時間にもフラッとケーキ屋さんに入ったりしますよ。おしゃれなケーキがたくさんありますが、シンプルなイチゴのショートケーキがいちばん好き。苦~いコーヒーをチビチビ飲みながら甘~いケーキを食べるのが好きですね」

映画『探偵ミタライの事件簿 星籠の海』(6月4日全国ロードショー)

 世界が認めるミステリー作家・島田荘司原作の傑作・御手洗潔シリーズが待望の映画化。立て続けに発生した3つの事件。一見関連のないように思われたこれらの出来事だったが、天才脳科学者・御手洗潔(玉木宏)の超人的な推理により、衝撃の真相が明らかになっていく。

撮影/佐藤靖彦