■2.5次元が進化して、もはや何次元かわからない!

 最近話題の2.5次元とは、漫画やアニメ、ゲームという2次元を原作として制作される、3次元の舞台やミュージカルのことを指す。

 ミュージカル『テニスの王子様』で大成功をおさめた後、続々と新たな舞台作品が生み出され、原作ファンに受け入れられ人気となってきた。今やチケット争奪戦も激しく、千秋楽公演を映画館で同時中継するライブビューイングが全国規模で(作品によっては海外でも)上映されることも当たり前になってきた。

 そんな中でも安定した人気を誇るのが、舞台『弱虫ペダル』。『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)に連載され、累計発行部数1500万部を超えるマンガ『弱虫ペダル』を原作として、アニメ化よりも先に舞台化が実現し、大ヒットをおさめたという珍しい経緯を持つ。

 その舞台『弱虫ペダル』シリーズの出演者を中心に、8月からBSスカパー!で、オリジナル連続ドラマ『弱虫ペダル』が制作されることになった。舞台で演技力に定評がある俳優が、映像で同じ作品に出演するというのはとても珍しく、連続ドラマのプロデューサー・長内氏も、「2.5次元舞台から実写化する成功例になれば」と期待して企画したという。

 クランクイン前日に、主人公の小野田坂道役の小越勇輝が会見を行い、意気込みを語った。

■クランクインが近づくにつれ、プレッシャーがじわじわと!

――小野田坂道役・小越勇輝にインタビュー

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「まさかドラマ化されるとは思っていなかったですし、驚きが大きくて。舞台から同じ作品の映像でキャスティングされることはなかなかないと思うので、坂道としてドラマでも出させていただけることになって嬉しかったです。

 映像とドラマは全然違うところがあるので、そういった意味の不安であったりプレッシャーはあります。周囲の人やキャスト、スタッフさんがどう思われてるんだろうっていう不安、プレッシャーというのは、明日クランクインという中、どんどん来てます。自分の中で突きつけられている感じがあるんです。

 でも、今みたいな言い方だとすごくネガティブに聞こえると思うんですけど、いつも不安をパワーにしてやってきたので……。そこは坂道君に通じるところがあると思うので、それを力にどんどんどんどんいい作品にしていけたらと思います。

 僕の演じる坂道くんは、いわゆるヲタクと呼ばれる子なんですけど、内気じゃなくて、すごく明るくてみんなに愛されるようなすごくピュアな子。そういうところは舞台をやっている上で大切にしたことでもあるので、映像でもしっかり前面に出していけたらと思います。

 クランクインが近づいていくにつれて、プレッシャーがどんどん増していっていますが、いろんなことを周りの方に教えてもらいながら、リアリティといいますか、ドラマにしか出せない良さを出していけたらなと思います。

 このチームでしか作れない弱虫ペダル、それがどういった形になるのかは、入ってみたり、終わってみなきゃわからないかもしれないですけど、ドラマ版でしか見れなかったりそこにしかない魅力が絶対あると思うので。たくさんの人に知ってもらえたら嬉しいです」

撮影/廣瀬靖士

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<放送概要>

BSスカパー! オリジナル連続ドラマ「弱虫ペダル」(2016年8月~放送予定)

チャンネル/BSスカパー!(BS241/プレミアムサービス585)

公式サイト/http://www.bs-sptv.com/yowapeda/

7月29日(金)21時~22時、事前特番を放送予定