20160726_kodomo_5

 夏休み期間を含む7~10月は、子どもが被害者になる犯罪が増える時期。恐ろしい犯罪から可愛いわが子・孫を守るため、まずは「大人が知っておくこと」、そして「未然に防ぐこと」が大事。親や教師の目が届きにくい夏休みを目前に、子どもの防犯についてグリー安心・安全チームマネージャー・小木曽健さんに聞きました。

【Q】あるリンクをクリックしたら、100万円の請求画面が。解約用の電話番号やメールアドレスに連絡したら、8万円に値引きしてくれたけど…。

【A】電話しない、返信しない! 読んで笑ってハイ、おしまい

 典型的な架空請求詐欺で、“月1万円の分割にするから“というケースもあるよう。身に覚えがなければ電話もメールもしないのが正解。もし連絡を取ってしまっても、もちろん支払わず、笑って無視してOK。相手の人が優しい声で金額を割引してくれても、だまされないで。

【Q】子どものゲーム課金が心配。高額請求がくることある?

【A】課金できる状況にしなければOK!

 課金を発生させるには、クレジットカード登録や通話料との合算請求手続き、電子マネーやプリペイドカードの登録作業が必要。子どもの携帯にこれらの作業をしなければ「子どもが勝手に課金」はできません。ご安心を!「課金できる親の携帯」を安易に子どもに手渡すことも避けて。

【Q】SNSで知らない人から友達申請がきたら承認すべき?

【A】気遣いは不要、相手にしない

 もしかしたら知り合いかもと気遣って、迷う必要はナシ! 現実の世界で、知らない人から突然「友達になろう」と声をかけられたら、逃げるでしょ。ネットでも同じ。知らない人から話しかけられないように設定できるSNSもあるので確認を。最近は変に気を遣って承認しちゃう子どもが多いんです。

【Q】カレに送ったHな写真が、ネットに拡散してしまいました(涙)

【A】回収は難しい。関係機関にも相談を

 幼い「彼」が「カノジョ」を自慢したくて仲間内に公開してしまうケースはとても多い。1度ネットにアップしたものは回収できません。そもそも人に見せられない(=玄関に貼れない)ものは、メールやSNSで人に送ったり、スマホに保存してはいけません。

 しかも、たとえ自分の裸であっても18歳未満のわいせつ画像は、撮影すること自体が児童ポルノ製造にあたるので、絶対にしない。困ったときは公的機関の窓口にも相談を。

【Q】息子がバイト先で撮ったおふざけ画像をSNSにアップしたら大炎上。ひどいコメント以外に、名前や通っている学校名までバラされて、どうしたらいい?

【A】削除すると拡散する! 炎上の“もと”を消さない!

 一番大事なのは、炎上のもととなった投稿やSNSのアカウントを消さないこと。消さずにその投稿の「続き」を書く。まずはしっかり謝罪のコメントを載せ、店に謝罪したり、親や教師から罰を受けたなら、書ける範囲で自分の負ったペナルティーも書く。

 最後は「みんなのおかげで自分のバカな行為に気づいた」という思いを込めて「ありがとう」。そのまま写真を載せ続けていると支障がある場合は、モザイク加工をして掲載し直して。文章の書き直しは変更履歴がわかるように。

【Q】ブログに画像をアップするとき、どんなことに注意すればいい?

【A】カメラアプリの設定を切り替え、画像に位置情報を埋め込まない

 自宅で撮影したペットや料理の画像に、位置情報が埋め込まれた状態でネットに投稿すると、その情報から自宅の住所が特定されてしまいます。カメラアプリの設定で、位置情報を「埋め込まない」に変えておこう。また、画像に写り込んだちょっとしたものからプライベートな情報が判明することもあるので、覚悟して公開を。

イラスト/キタダイマユ