あなたは息子さんの人生にどこまで関わっていますか?
『わたしが神さまから聞いたお金の話をしてもいいですか?』『神さまのお告げで教わった! 井内由佳のしあわせスパイラル』などの著書がベストセラーとなった井内由佳。そんな彼女は、1989年のある日、神さまのお告げが降りる。それ以降、神さまのお告げで教わった「幸せになるための考え方」を伝え続けているという。隔週で連載している『神さまの幸福論』では、井内先生に寄せられた人生相談と、その回答をお見せしていきたいと思います。今回は、成人した息子さんの仕事のことや、人生のことについて、悩みをいただきました。親は、どこまで息子の人生に関わるべきなのでしょうか。

Q はじめまして。私は、先生の本を読ませていただき、前向きに神様の存在を感じて、ささやかな、しあわせな毎日を過ごせています。でも、私の息子(25歳)はネガティブで悩んでいます。本人が希望した大学を卒業でき、希望する地方の公務員にもなれ、しあわせなはずなんですが、小さな頃からのいじめられる体質のままで、職場でも男社会の中、いじめられているとのこと。

 私が職場に問い合わせることも大人げないのはわかるのですが、毎日、息子のため息を聞くとせつないです。休みの日は部屋で寝てばかりだし、プラモデル作りやゲームが好きなので、時間があれば外にも出かけず、ゲームなどに没頭しています。息子がもっと前向きに、今のしあわせを少しでも感じられるようになれるには、私はどうしたらよいでしょうか? 自殺とかも考えていないか不安です。アドバイスいただけたら、嬉しいです。何卒 よろしくお願いいたします。

井内先生からの回答

井内由佳(いうち・ゆか)●福岡県生まれ。福岡大学商学部卒業。大学卒業後、株式会社リクルートに入社。1989年に神さまのお告げが降りる。1991年より夫が経営する輸入車販売会社の取締役を務めるのかたわら、自宅で人々の相談に応じ、神さまのお告げで教わった「幸せになるための考え方」を伝え続けている。福岡市在住で二男二女の母として、毎日、楽しく、嬉しく暮らしている。【公式携帯サイトhttp://iuchi.augury.jp/】

 はじめまして、Yさん。拙著をお読みくださり、ありがとうございます。そして、前向きに神さまの存在を感じて、ささやかなしあわせな毎日を過ごされているとの事。わたしも嬉しいです。

 だけど、あなたの心配は25歳になる息子さんのこと。う〜ん、どうなんでしょう。5歳の息子ならまだしも、25歳の息子のことをこんなに心配して。これは、あなただけでなく、息子さんも苦しいんじゃないかな。

 子どもがいじめられる原因は、大きく分けて2つあると神さまはおっしゃいます。

 まずひとつがすごく生意気な子。これは、相手に悔しい思いをさせることが多々あるので、仕返しという形で返ってくることになるのです。

 そして2つ目が親、特に母親が過干渉な子ども。母親が世話を焼きすぎたり、心配のあまりにいろんな根回しをするので、子どもに考える力がなくなってしまい、いざ、母親と離れたときに集団で友だちと関わる際に戸惑って、それが周囲からのいじめにつながることになるのです。

 仮に本当に息子さんがいじめられる体質というならば、あなたの場合は2つ目のほうで、子どもに対して過干渉なのです。そもそも社会人になった息子の職場に、状況を問い合わせようかと頭をよぎるということ自体が、異常なんです。

 人の数だけ多様な考え方があり、価値観があります。家の中で過ごすことが好きな人もいる。これは前向きでないとか、しあわせを感じていないとかの物差しにはならないのです。

 それに、職場でいじめられているとも限りません。おとなしい息子さんだから、職場の人も控えめにおつき合いしているだけなのでは? 

 これも受け取り方の問題です。まして、それで自殺するかもしれないと考えるのは、飛躍しすぎです。むしろ、息子さんにとっては、そんなあなたが重荷かもしれません。

 いま、あなたにアドバイスできるとしたら、「もうほっときなさい、彼も大人なんだから」このひと言に尽きます。

 人間はそんなに脆くありません。自分で考えて道を開いていくものです。それよりもあなたの無用な心配が息子さんに伝染していかないように。そちらのほうが心配です。

 あなたも、子育てが終わったのですから、ご自分の第二の人生を謳歌することを考えてはどうでしょう。あなた自身も楽しくなるはずですよ。