のべ1万人もの女性たちが通い、3000人以上ものモデルを輩出しているモデル&ビューティースクール「sen-se」の校長を務める、豊川月乃さん。月乃さん自身、10代からショーモデルとして活躍し、その後さまざまな職業に就きつつ、専業主婦に。そして30歳のときに現役モデルとして復活しました。

 その物語は、涙なしでは語れないもので、家庭とモデル界の、さまざまないざこざを乗り越えて栄光を勝ち得た姿は、『バラ色の聖戦』というタイトルでドラマになりました。

 そんな月乃さんがモデル学校校長へと活躍の場を広げられた裏には、「『顔筋体操』があったから」というのです。その所以(ゆえん)をうかがいました。

10年前とは、まるで別人!

豊川月乃さんのビフォー・アフター

 月乃さんが行き着いたモデル学校校長。それを支えた顔筋体操。ここに光を見出したのは、モデルから、次のステージを模索したときでした。

 というのも、モデルのメインは10・20代がほとんど。月乃さんが行っていたショーモデルは、ちょっと個性的な顔のほうがカッコよく見えます。テレビや雑誌のモデルは、目がパッチリ、かわいいほうが誰からも好かれて受けがいい。

「私はやっぱり前者です。かわいいって感じにしようとするとムリがあって、事務所からも中途半端に思われていました。それでも、仕事の幅を広げていきたいでしょ? そのためにはまず、“目をパッチリ二重”にしようと思ったんです。

 もともと私は奥二重だったので、パッチリ二重を手に入れるために、いろいろ挑戦しました。でも、顔にメスを入れることはしませんでしたよ!(笑い)。アイプチは毎日毎日しなければなりませんし、しないとすぐ元に戻ってしまいます。

 鏡を見ながら悶々とする毎日。鏡の前で顔を動かし、特に目のまわりを動かしていると、ふとした拍子に“パッチリ二重”になった自分がいました。それに気づいてからその動きを毎日毎日繰り返すと、いつのまにか、パッチリ二重が定着したのです」(月乃さん、以下同)

 10年前の月乃さんと、今の月乃さん。比べてみれば一目瞭然。目の大きさが全く違いますし、目が放つ光も強さも違います。

“パッチリ二重”ゲットの顔筋体操とは

 では、パッチリ二重になるためも顔筋体操を、月乃さんに教えていただきました。
まずはその前に、ウォーミングアップから。

<ウォーミングアップ・1>

① 顔のパーツを中心に集め、口をすぼめて目をギュッとつむる。これを5秒キープ。
② 反対に、外側に開いて目を見開き、口角を上げる。これを5秒キープ。
③ ①と②を5セットする。

左/顔のパーツを中心に集め、口をすぼめて目をギュッとつむる。これを5秒キープ。右/反対に、外側に開いて目を見開き、口角を上げる。これを5秒キープ

<ウォーミングアップ・2>

頬の上下左右をふくらませていく。大きく頬をふくらませながら、口から空気がもれないようにすること。それぞれ5秒ずつキープして。

頬の上下左右をふくらませていく。大きく頬をふくらませながら、口から空気がもれないようにすること。それぞれ5秒ずつキープ

 次は、いよいよ、まぶたをパッチリ二重にする体操です。

<パッチリ二重になる顔筋体操>

パッチリ二重になる顔筋体操の①

① 目を閉じたまま、まぶたを引き上げる。額に横じわが寄るくらい、まぶたと眉を意識して、ぐっと上に上げて、5秒キープ。
② ゆっくりもどして。
③ ①と②を5セット、1日2回行って。

 これだけです!

 もっと、顔筋を鍛えて、美しくなりたい人には、応用編。

 先の<パッチリ二重になる顔筋体操>の①でまぶたを上げるとき、こめかみあたりを意識して、斜め上に上げましょう。このときは、額に横じわが寄らないようにして、まぶた“だけ”を引っ張り上げるようにしてください。5秒キープ。

 これを1日2回を目安にしいていると、個人差はありますが、3か月程度でパッチリ二重が手に入るようです。簡単なので、ぜひお試ししてください。

 顔筋体操をしていると、顔がポカポカ、血行が良くなってきます。血行がよくなるとお化粧のノリもよくなるので、朝の化粧前にするのがおすすめ。夜は、お風呂タイムがいいですね。

顔筋体操で、もっと多くの女性が美しくなってほしい!

 パッチリ二重を手に入れた月乃さんは、これを仕事にすることに決めました。

「私のように、顔にコンプレックスがあって悩んでいる人がいるに違いない。でも、コンプレックスをもったままではなにもいいこと、ありません。もっと美しく、もっと自信をもって毎日をすごしてほしい……」

 その思いが強くなり、モデル学校を主宰するようになったのです。

「どんな方でも自分の中に“美”を持っています。モデルのような美しさは、もともと美人だからでなく、もともとあなたが持っているもの。それを引き出すお手伝いが“顔筋体操”。顔を動かして、美しい笑顔と人生を築いてください」

<目を二重にする顔筋体操>が掲載された『ビューティ顔筋フィットネス』

<プロフィール>
◎豊川月乃(とよかわつきの)
美容作家、モデル、モデルカウンセラー。Model&Beauty School『sen-se』代表。有名女優・トップモデルから、小学生や70代の女性まで、のべ1万人の女性を指導した実績をもつ。さまざまな職業を経て専業主婦になるも、30歳でモデルにカムバックし、その後36歳で「東京コレクション」にも出演。この半生が『バラ色の聖戦』(テレビ朝日系・2011年放送)としてドラマ化された。『美人養成専門学校48の教え』(サンマーク出版)『ますますキレイになる人 どんどんブサイクになる人』(大和書房)『あっ、モデルかな?と思ったら私だった』(ダイヤモンド社)など著書多数。近著に、今回教えていただいた<目を二重にする顔筋体操>が掲載された『ビューティ顔筋フィットネス』(主婦と生活社/刊)がある。