“好きになれタラ、結婚できるのに”、“もっとキレイになレバ、いい男が現れるはず”。未婚アラサーがタラレバばかり言いながら、幸せを求めて奮闘するドラマ『東京タラレバ娘』(日本テレビ系 水曜夜10時〜放送中)。

 ちょっと待った! 結婚したら、タラレバから解放されると思ってない? 夫、子育て、仕事……。結婚後に待ち受けるタラレバの現実を、アラフィフの“タラレバ姉さん”たちが語り合います!

【座談会に参加したアラフィフ“タラレバ姉さん”】
長谷川華さん
:フリーの編集&ライター。40代のシングルマザー。子どもは中学生の女の子が1人。前向きなタラレバが大好物。元夫へのタラレバはまったくない。

山崎ますみさん:フリーのライター&イラストレーター。既婚50代。子どもは大学生の男女2人。夫がリストラされて、タラレバをつまみに酒を飲む日々。

矢島京子さん:アロマセラピスト。パート経験のある既婚40代。大学生と社会人の子どもがいる。ママ友が集まると、夫や子どものタラレバでつい盛り上がってしまう。

原作は累計1260万部を突破した同名コミック。彼氏なし、売れないヒロインの脚本家を吉高由里子(写真中央)、女子会仲間で高校時代からの親友を榮倉奈々(写真右)と大島優子(写真左)が演じる (c)日本テレビ

 視聴率13・8%と好発進したドラマ『東京タラレバ娘』。まずは、初回の“独身アラサーが相席屋で男たちに見向きもされないシーン”に引っかかったタラレバ姉さん。

矢島さん「33歳って、男に無視されるほど落ちぶれてるの? 私なんて、今でもイイ男が寄ってくるって思ってんだけど。ダメ?」

長谷川さん「えー! それはない! ない! 日本の男はみんなロリコンだからね。熟女が目当てのところに行けば可能性あるかもだけど」

矢島さん「やだあ〜! 私は24歳で結婚したから、33歳未婚の現状がわかってないのかも」

山崎さん「私は25歳で結婚したけど、そのときは“女はクリスマスケーキ”と言われていた時代。つまり、26歳を越えると売れ残りなのよ!」

長谷川さん「わかるわ。30歳過ぎた未婚女性は誰でもこんな経験しているはず……。タラレバも多くなっちゃうわよね」

山崎さん結婚しても、ずっとタラレバ人生だったわよ! ドラマに出てきたイケメンが、“おまえら、ずっとタラレバつまみに酒飲んでろ!”っていうセリフが刺さったわ」

高収入のイケメンと結婚してレバ……

矢島さん「そうね。ママ友で集まれば、夫のタラレバ、子どものタラレバ……

山崎さんそもそも女って、集まってタラレバをつまみにする生き物なのかも

長谷川さん「私はタラレバ言ってもしかたないから、ポジティブなタラレバをやっているわ」

長谷川さん「夜寝れないとき、羊のかわりにお金を数えるの。10円があっタラおつりがぴったり出せる、1000円あっタラお花を買って……。お金を増やして使い道をタラレバしていくと、1000万円くらいで眠れるの(笑)」

山崎さん「それ、いいわね。でも私は興奮しちゃって、逆に眠れなくなっちゃうかも♪」

矢島さん「ちょっと! 話を戻すわよ。タラレバのほとんどはネガティブでしょ!」

山崎さん「そうそう。ドラマでは結婚がゴールのように描かれているけど、そこからが本当のタラレバ人生が本格的に始まる感じ。結婚にはリスクがつきもの。ウチなんて夫がリストラされて極貧になるしさ。しかも、子ども2人が大学入学でいちばんお金がかかるときによ!! もっと安定した職業の人と結婚してタラ、こんなに髪を振り乱して働いてなかったわよ」

長谷川さん「でも、そんな高望みすると、ドラマみたいに婚期を逃すのよ。イケメンで、高収入で、心根のやさしい男と結婚しタラ……って、いないから! そんなデキた男」

山崎さん若いころは勢いで結婚できるけど、年を重ねると、恐ろしい現実が想像できるから理想がどんどん高くなるのよ

矢島さん「あと、ガンコになる。“ここまで待ったんだから、もっといい人がいる”とか思っちゃうのかも」

山崎さん「要は独身でも結婚しても、タラレバは続くのよ!」

長谷川さん「私は結婚して2年で離婚したから、夫にタラレバはなかったな〜」

矢島さん結婚生活が長いと、夫のタラレバがどんどん膨らむわね。ウチの夫は、私が家計を助けるためにパートを始めたら大反対……。もっと理解のある人だっタラなぁ」

正社員やめなけレバ、もっと稼げたのに~!

山崎さん「ドラマの原作漫画で、主人公が“結婚したら仕事を辞めてパートをしたい”というシーンがあったけど、あれは“逃げ”だよね?」

長谷川さん女は結婚しても、会社を辞めないほうがいい。私はフリーだけど死ぬまで働く覚悟よ

山崎さん「子どもが保育園のとき、あまりに育児が大変で会社を辞めちゃったけど、すごく後悔してるわ。あのとき辞めなけレバ、夫がリストラされても右往左往しなかったのにッ!」

長谷川さん「はい、はい。でも会社員だから安泰ってことはないけど」

矢島さん「それにパートだって楽じゃないわよ! 社員と同じ仕事をしても、給与はすずめの涙ほど……」

山崎さん「同一労働・同一賃金を実現してほしいよね。私の友人なんて、スーパーの品出しで学生バイトのフォローしたり、力仕事ばかりをやらされてるみたいよ!」

矢島さん「もっとやりたい仕事をしてタラ、もっと人生が輝いたのではって思うこともある」

山崎さん「好きな仕事でお金がもらえタラ……」

長谷川さん「そんなに世の中、甘くないわよ! でも、ドラマに出てくる30代くらいって仕事の壁にぶつかって、逃げたくなる時期かもね」

山崎さん結婚は逃げ場じゃないとあとで気づく。“離婚するかも”、“夫がリストラされるかも”。私も腰を据えて働いてレバよかった

長谷川さん「日本の子育て環境が、もっと整ってタラいいのに」

山崎さん「さすが長谷川さん。建設的なタラレバね(笑)」

子どもをあの塾に入れてタラ……!

山崎さん子育てに関してもタラレバは多いわよね

矢島さん感情的に怒らないで、やさしく接していレバよかった、なんて反省するときもあるわ。もう大学生と社会人だけど」

長谷川さん「ウチはまだ中学生だから、まだまだ怒ってばっかり! そして、後ですっごく後悔するのよね」

山崎さん「もっと広い心で接してタラ……。私も子育てが終わりつつあるけど」

矢島さん「だから、孫にはやさしくなっちゃうのかも」

山崎さん「私は子どもに通わせた塾を間違えたわ。“あの塾に行かせてレバ、もっといい大学に入ってたかも”って。頭の良しあしは置いといて(笑)」

矢島さん「幼児向け英語教材をきちんと活用してレバ、今ごろ、子どもたちは英語ペラペラだったかも」

山崎さん「それ、知ってる! ワンセット50万円くらいする教材だったんでしょ?」

矢島さん「なのに、ほとんど使わずに捨てました……」

長谷川さん「子育て中に買わなけレバよかった、というものはたくさんあるわね」

矢島さん「あと、もし学校のPTAの役員をやっていなかっタラ、と思うと怖い……

長谷川さん「何で? 私、そういうのに縁がない生活しているから。教えて!」

矢島さんPTAの役員を断固としてやらない人っているでしょ? そういう人が悪口のターゲットになるから、自分だっタラと思うと……

長谷川さん「怖いわ〜。でも昼間、働いていると、集まりに行けないんだけど……」

矢島さん「共働き夫婦がほとんどだものね」

山崎さん「今は一億総活躍時代!」

長谷川さん「寝ないで働けタラって思うもん」

山崎さん「そんなに働きたくないんですけど!」

長谷川さん「子どもが生まれてから、私は変わったの。守るものができて成長したのよ」

山崎さん「男はいつまでたっても変わらないけど、女は成長するのよ。腹まわりもね……」

矢島さん「そうそう! お正月にあんなにお餅を食べすぎなけレバ……」

 ドラマ同様、人生の姉さんのタラレバも尽きない──。