古川雄輝 撮影/高梨俊浩

「朝ドラは、顔は認識してもらえても名前まで覚えるかどうかは微妙なところだと思うんです。でもほかのドラマのように“○○が出てるから見よう”じゃなくて、作品自体を評価してもらえるから、そこがいいところだなって」

 先日、撮影がクランクアップしたばかりの朝ドラ『べっぴんさん』で、“健ちゃん”こと村田健太郎を演じた古川雄輝(29)。放送は4月1日の最終回まで続くが、撮影当初は15歳からを演じ、“奇跡の29歳”と言われるほど。

「芝居をやるときはお互いのことを役として見ますし、そこまで違和感なく過ごしていました。健ちゃんを演じるうえでは“お坊ちゃん”ということを意識しましたが、撮影期間中は監督やスタッフさんたちと飲みに行ったり麻雀をしたり(笑)。

 麻雀はもともと趣味なんですけど、これができると年配のスタッフさんとすぐ仲よくなれるんですよ。なので、どの現場に行っても麻雀ができるスタッフさんを探し出してコミュニケーションをとるようにしてます」

 父親の仕事の都合で7歳からカナダに移住した古川は15歳当時のことを、「英語は得意ですけど、あえて日本人のいるアメリカの高校へ通いたいと思っていた時期。漢字の教育を受けていないから今でも苦手」だと教えてくれた。高校生からは単身でニューヨークに移り住み、11年間の海外生活を送っている過去を持つ。

 年下に見られることが多いという古川も、今年で30歳。健ちゃんとは違った、セクシーで大人の魅力たっぷりの写真集『unknown』(宝島社/定価:本体2800円)が発売中。撮影は金沢&加賀ロケで行われたそう。

「セクシーって男女で差があると思うんですけど、男から見てカッコいいと思わせる男はセクシーだと思います。僕も、もっと色気を出せたらなって。洋服でだいぶ人の雰囲気が変わるので、私服は気をつけるようにしていますね」

 今日の黒コーディネートもとてもお似合いだけど、ファッションにこだわりは?

「色気を出すのであれば、たとえばキャップよりもハット、だてメガネよりサングラスを選ぶ……とか(笑)。昔から服は好きなんです」

女性の好みはセクシー派? キュート派?

 セクシーついでに聞きますが、女性の好みはセクシー派? それともキュート派?

「それはセクシー派。前は可愛い系も好きでしたけど、年々そうなってきちゃったんだと思いますよ。女性に対してそう感じるときですか? まぁ、ゲラゲラ手を叩いて“ウケる~”とか笑う女性はセクシーじゃないですよね(笑)。言葉遣いも重要だと思います」

 淡々と顔色を変えず話す姿に、実年齢に沿った落ち着きを感じさせる。

「これまでにイケメンと言われる役もたくさんやらせていただいて、王子様のようなイメージを持ってくれる人も多いんです。でも、僕も普通の29歳の男なので(笑)。元カノの話もしますよ、隠す必要がないと思うから。キスだって、……そりゃしたことくらいありますよね(笑)」

 古川が連れて帰りたくなるほど好きなものとは──。

「猫が好きです、小さいころは犬のほうが好きでしたけど。時間ができたら猫島にも行ってみたいですね。『べっぴんさん』の現場でご一緒した田中要次さんは行ったらしいんですけど、もし僕が行ったら連れて帰ってきちゃいそう(笑)。猫や犬だけじゃなく動物全般好きなので、今後、動物と戯れる仕事が入ればうれしいなぁ」

古川雄輝 撮影/高梨俊浩

 最近欲しいものは?

「学生時代、30歳まではつけようって思ってちょっといい時計を買ったんです。衣装を着るときは取るのでつけなくなっちゃいましたが、最近また欲しいなって。もう30歳になるので、今度は40歳までつけられるような時計がいいと思うんですけど、あまりブランドとか詳しくなくて……。それにある程度“いいもの”じゃないと、ですよね(笑)」

 エゴサーチもするそう!

「芸能人の特権だと思ってます。だって一般の人が自分の名前を検索しても出てこないじゃないですか(笑)。いいことも悪いことも書いてありますけど、人が僕のことをどう思っているかわかるので好きです。この作品はよかったとか、この役は嫌だったとか、いろいろ検索してみるとおもしろいので」