神田沙也加と村田充の結婚パーティーに集まった報道陣その1('17年5月13日)
13日、女優・神田沙也加さんと俳優・村田充さんが都内にて結婚披露パーティーを実施。しかしその際、殺到した報道陣によって村田さんが右目を負傷してしまったと、神田さんは自身のTwitterにて発信。報道陣に対し、柔和に苦言を呈する形となった。この一連の騒動を受け、15日放送の「バイキング」(フジテレビ系)にてフィフィは思うところを述べたが、マスコミ擁護と捉えられた部分もあったようで…。

マスコミ対策は本当に難しい

 私が出演している「バイキング」を含め、討論をするようなテレビ番組での発言は、ときに都合良く解釈された記事になって広まってしまうことも多いんだけど、今回の件もそのひとつ。

 “アクシデント”“有名税”という、私の発言の一部だけが一人歩きしているようだけど、そもそもそうした発言の前提として、神田さん夫婦を祝福したい気持ちはありますからね。何と言っても私のカラオケでの十八番は「あなたに逢いたくて〜Missing You〜」ですし、聖子ちゃんのことは昔から好きですから(笑い)。

 ここできちんと真意が伝わればと思うんです。

 番組では当たり前のことだと思ってわざわざ言いませんでしたが、マスコミ側が怪我を負わせてしまったことはもちろん良くないことです。

 だけどこういう場合、マスコミ側も、取材時に故意に怪我を負わせようとすることなんてないと思うし、芸能人側もそうした事態が起こり得るかもしれない状況を作ってしまったわけ。

 逆に芸能人側も集まったマスコミの数を把握すれば、そうした事態が起こりえるかもしれないと警戒できたと思うし、そこはある程度はお互い様なところがあるんじゃないのかなと。その中で、起きてしまったことなので悔やまれるとは思うけど、仕方がないところもあったと思うんです。

 あらかじめ、取材を慎んでくださいといくらマスコミに言っても、世間の需要があると思っている限り、マスコミが慎むことはありませんからね。

 アクシデントを起こさない、周りに迷惑をかけないといった、マスコミ対策というものは本当に難しいものですが。マスコミとはそういうものだと受け入れ、芸能人側が対策を練っていくしかないんでしょうね、残念ながら。

 今回の件でいえば、二世ということを売りにする人たちも多いなかで、神田沙也加さんはこれまで親の七光りに頼らず、“松田聖子”という存在と距離を持ったところで頑張ってらっしゃいましたから、もしかすると、ここまで自分が追いかけられることを想定していなかったのかもしれません。

「追いかけられるうちが華だし、それに伴うある程度のリスクに対して“有名税”があるだろう」と私が番組で発言しましたが、そのリスクとはケガをさせられることを指したのではもちろんありませんよ。

本来、マスコミと芸能は良い距離感を保った仲

 本来、マスコミと芸能というのは、お互いに良い距離感を保った仲だったと思うんですね。

 今回のような騒動が起こると、世間からの“マスコミは劣化した”という声を耳にしますが、それは違うんじゃないでしょうか。昔と違って、芸能人が自ら発信するツールを持ったことで、報道の裏でマスコミが行っていることが明るみに出やすくなっただけだと思うんです。昔は見えていなかっただけで、むしろ今より過激だったんじゃないかな。

 今回の騒動だって、神田さんのTwitterで明るみになった事ですし、マスコミはそれを知って謝罪するどころか、報道すらしないですもんね。

 たしかに、マスコミを厄介だと思うこともあれば、マスコミを利用してプロモーションすることもある。お互いうまく利用して芸能界は成り立っていると思います。神田沙也加さんは決して七光りでやってきたわけではないのに、今回の結婚では松田聖子さんと神田正輝さんの娘だということばかりが期待されて、追い回されているように思います。

 それはスターのあいだに生まれた宿命だったのかもしれない。でも、マスコミは世間の期待とズレた取材をしている可能性にも気づいて、少し落ち着いてほしいですね。

<構成・文/岸沙織>