ホルモンでも脂肪が多い部位は食べ過ぎ注意

おいしい焼き肉。部位によって異なる栄養素

 好きな食べ物ランキングの上位に入る焼き肉。みんなでワイワイ食べることができますし、いろいろな部位の肉があって、いろいろな味を楽しむことができますよね。あなたの好きな部位は何ですか?

 マイナビニュースによると、焼き肉の好きな部位別ランキング1位はタン。2位はカルビ、3位はハラミ、4位はヒレ、5位はサーロインと続いています。1位のタンは舌、3位のハラミは横隔膜のあたりの部分です。どちらもホルモンですね。

 ホルモンとは内臓肉のことで、臓もつ、モツなどともよばれることがあります。タンやハラミの他にも、ホルモンにはさまざまな種類があります。例えば、レバー(肝臓)、ハツ(心臓)、マメ(腎臓)、ミノ(第一胃)、センマイ(第三胃)、ヒモ(小腸)、テッチャン(しまちょうともよばれます・大腸)、テール(尾)などが、牛のホルモンとよばれる部位の肉になります。

 一般的に、ホルモンは正肉と比べるとエネルギーが低めで、鉄やマンガン、ビタミンB群が豊富なものが多いのが特徴です。

ホルモンは鉄やビタミンが豊富!疲れ予防に効果的

 ホルモンの中でも、特にレバーは、鉄、亜鉛、銅、ビタミンB12、葉酸が多く含まれています。レバーは貧血予防によいといわれていますね。貧血予防には、鉄だけでなく、亜鉛や銅、ビタミンB12、葉酸といった、血を作るために重要な要素であるミネラルやビタミンも必要になります。

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 また、レバーには、その他にもビタミンが多く含まれており、脂肪やたんぱく質をエネルギーにするときに必要になるビタミンB2やB6も豊富です。

 貧血やエネルギー不足は、疲れに直結します。貧血を防ぐ成分や、脂肪やたんぱく質をエネルギーに変えるときに働く成分が含まれているレバーは、疲れを防ぐ優秀な食べ物というわけですね。

 鉄を多く含んでいるのはレバーだけではありません。ホルモンとよばれる部位のうち、ハツ、マメ、センマイにも鉄が多く含まれています。これらは、低脂肪高たんぱく質な部位で、疲労回復におすすめの部位です。さらに、これらの部位は、噛みごたえもあるので食べすぎ防止にもなります。

ホルモンでも脂肪が多い部位には要注意!

 しかし、低脂肪・高たんぱく質といわれているホルモンでも、食べる量に注意したい部位もあります。ホルモンの中でも人気の高いタンやハラミ、ホルモンの代表ともいえるヒモやテッチャン(しまちょう)は脂肪が多めです。

 また、B級グルメで人気となったシロコロは豚の大腸のこと。シロコロは、コラーゲンが豊富といわれています。女性にとって非常に嬉しい部位かもしれませんが、脂肪も多いので、食べすぎには注意が必要です。

 肉などの動物性脂肪に多く含まれるのが、飽和脂肪酸とよばれる種類の脂肪です。飽和脂肪酸は、身体を作っている細胞の細胞膜の材料にもなります。このように、重要な働きをしている飽和脂肪酸ですが、摂取量が多くなると、血液中のコレステロールを増やしてしまいます。

 そうなると、血液の流れが悪くなり、栄養素を身体の隅々まで運べなくなってしまいます。レバーなどのホルモンでビタミンやミネラルをとっても、脂肪をたくさんとってしまうと、全身にうまく行きわたらないということですね。これでは疲労回復の効果も期待できなくなってしまいます。

脂肪をとりすぎないコツとは?

 焼き肉を食べるときは、ナムルやわかめスープ、サラダ、焼き野菜も一緒に食べて、食物繊維をとりましょう。食物繊維は、脂肪の吸収を抑えてくれる効果があります。また、野菜はホルモンに含まれるビタミンやミネラルの吸収率を上げてくれるという嬉しい効果も。

 かぼちゃやピーマン、ほうれんそうは、ビタミンCも多く、鉄の吸収率もアップします。このように、ビタミン豊富な野菜と一緒にホルモンを食べることで、ホルモンに含まれる鉄を効率よく体内に取り込むことができます。

 「焼き肉に来たのに、ホルモンばかりじゃなぁ」「やっぱり正肉も食べたいな」という人ももちろんいらっしゃると思います。正肉も、部位をしっかり選んで食べると、脂肪のとりすぎを防ぐことができますよ。

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 正肉の中でも特に人気の高いカルビは、脂肪が多く、やわらかくて食べやすいですね。そのため、ごはんもすすみやすく、エネルギーをとりすぎてしまいがちです。ヒレやロースの赤身肉は、脂肪が少ないので、焼き肉を食べるときには、このような肉も一緒にとり、カルビばかりにならないようにすると、エネルギーや脂肪のとりすぎを抑えることができます。

 サシの入った高級な和牛より、オージービーフやアメリカンビーフなどの輸入牛は赤身が多く、脂肪が少なめなのでおすすめです。

脂肪の少ない部位を選んで、疲れ知らずの身体に!

 いかがでしたか?ホルモンも正肉も、脂肪の多い部位よりも脂肪の少ない部位を選んで食べて、疲れの残らない身体を作りましょう!