72歳と52歳で現在、熱烈交際中な「Yes! 高須クリニック」でおなじみの高須クリニック院長・高須克弥さんと、『ぼくんち』や『毎日かあさん』などのヒット作をもつ超売れっ子漫画家・西原理恵子さん。こんなビッグなおふたりのバカップルな日常を、赤裸々に描いた『ダーリンは70歳』は、まさに抱腹絶倒のエッセイ漫画。シリーズ累計23万部も売れ、現在もビッグコミックスペリオール(小学館)で連載中です。

 そしてシリーズ3冊目の最新作『ダーリンは71歳 高須帝国より愛をこめて』は、高須さんのロングインタビューに、西原さんの短い漫画が数本挟まれているという異色作。今日はこの本の内容についてはもちろんのこと、男女のお付き合いのパワーバランスについて、年の差カップルの心構えなどを、じっくりお話しいただきました。

高須克弥さん、西原理恵子さん 撮影/竹内摩耶

昔は立派だったのにバカに急激進化中!?

──シリーズ3冊目にして、高須さん視点で語られる本ができたというのは、前2作を受けて、言いたいことがたまっていたからなのでしょうか?

高須さん(以下・高須)「そうなんですよ。そしてまだまだ言いたいことはあるけど、どのくらい復讐されるかわからないから、まあ気をつけつつ口を開いている状況。愛で包めば何をやっても大丈夫というのが、彼女の手口ですから」

──西原先生は、尿漏れとか裸踊りとか、かなり強烈なエピソードもお描きになっています。

高須「もうね、手術室に入るとクククッて看護師が笑っているの」

西原さん(以下・西原)「もちろん、まっすぐな愛情から描いていますよ。かっちゃんも最初は嫌がっていたけど、どんどん平気になっていったね」

高須「最初は“美容もお金もいらない、ネタが欲しい。あなたをネタにして漫画を描きたい。ちゃんとゲラは見せる、名誉は傷つけない”なんて言ってたね。でも好き放題描かれて。今ではもう、慣れてしまった」

西原「やっぱりカップルなんで、お互いにウケようとするじゃないですか。私はギャグ漫画家なんで、うんこしっことか大好き。それに合わせるから高須先生、バカになってきた(笑)。新幹線で脱いだりね」

高須「もう小学生レベル。もうここで食い止めなければエライことになりそうだけど、こうなったらもう突き進んでいきます」

──本書の中の「芸のためなら、克弥も泣かす」、そのままの世界です(笑)。

女の人は偉いから……気配りは心からする

──でも、おふたりのキュンとくるエピソードも、絶妙に挿入されているじゃないですか。2作目の中のエピソードですけど、「携帯を修理に出したから、6時間連絡できないよ」って、高須さんが西原さんにわざわざ伝えるところとか!

西原「そういう小さいことに気を配ってくれるの、すごくうれしいです。女性もこの年になると、モラハラを経験している人も多いじゃないですか。義務でもない仕事に対して“なんだよ、やっとけって言ったのにやってなかったのかよ”なんて言われたりして。でもこの人、そういうことが全くないんです。ハンサムな男の子の値打ちなんかには、絶対かえられません」

『ダーリンは71歳 高須帝国より愛をこめて』西原理恵子・高須克弥=著(1000円+税/小学館)※書影画像をクリックするとamazonの紹介ページに移動します

──同じく2作目の本からですが、交際がバレたときの、「ただの彼氏と彼女だ」の宣言も、しびれました。

西原「そうなんです、こんなウエストなんかどこにもない、おばさんなのにねえ」

高須「僕、この人と話すと全部驚くことばかりなの。僕は母親も僕も母子家庭に育った、母子家庭のエリートなんです。だから女性が世の中で偉いってずっと思っていたの。女性蔑視をする人がいると知ったとき、目から鱗(うろこ)が落ちました」

西原「この人は立派で偉いでしょ? 卑怯(ひきょう)なことをする人ほど、ペコペコするから裏側が見えないんです」

高須「だから付き合っていて、文化の衝突みたいなのがよくあります。でもカブトムシと象がお互いを珍しがるように、まったく違う次元のものを見ているような、楽しさはありますね」

西原「この人は理系で、理系男子は取説(とりせつ)じゃないとダメですね。“てにをは”が違うと、もう止まっちゃうし、ざっくりものを言うっていうことを理解しない。ざっくり=不正確だから、医療現場では論外なんです」