郷土料理とご当地グルメの違い

 日本最大級のまちおこしイベント・B-1グランプリが起爆剤となり、ますます注目を集める各地の美味しい食べ物たち。

左上から時計回りに、にしんの山椒漬け(福島)、ヒカド(長崎)、ホルモンフライ(京都)、黒石つゆ焼きそば(青森)、ジョイパックチキン(北海道)

 昔ながらの“郷土料理”と昨今ブームの“ご当地グルメ”にどんな違いがあるのか。フードジャーナリストで郷土料理伝承学校校長も務める向笠千恵子さんによると、

「郷土料理というものは、ただ単にその土地で収穫できる食材を使っているというだけでなく、土地ごとの気候風土、人々の暮らし向き、伝承文化などによって育まれたものです

 生活に密着した料理でもあるため、発酵させるなどひと手間加えて栄養価を高めたり、日持ちをさせるなど、生活者の知恵も各所に見受けられるという。また、祭事などハレの日に振る舞われるものも多い。

 昨今の“ご当地グルメ”は、その進化版。郷土食にカレーやコロッケ、パスタといった、外国の食文化を取り入れるなど、よりオリジナリティーあふれるものが比較的多い。

「ご当地グルメは、郷土料理から、まちおこしのために新たに作られた創作ご当地料理まで幅広く、そのジャンルを示すものととらえています」

 と語るのはご当地グルメ研究会の松本学さん。なかには創作されて日も浅く、地元の人たちにはなじみが薄いものもあるが、一般的には、地元の人々に長年食され、親しまれる地域限定の食べ物といえるだろう。