「あまり恋愛経験が多いほうではないんですが、昔は0か100しかないタイプでした。気になる人ができても行くか行かないかハッキリしていて、行くって決めたら迷わずに“当たって砕けろ”派。いつも全力で行っちゃうから、今考えると“重い女”だったと思います(笑)」

 登場する女性たち、5人全員が“伊藤くん”に振り回される予測不能な恋愛ドラマ『伊藤くん A to E』で、主人公の崖っぷちアラサーの脚本家・矢崎莉桜を演じる木村文乃。“ぞんざいに扱われる女”“高学歴の鉄壁女”など、恋に悩める女子たちの“あるある”が盛りだくさん!

「“いるいる、こういう子”“私も昔はこうだったな”って思いあたる人が、必ず1人は出てきます。それくらい“女子”っていうものが細かく描いてあるんです。私もつい昔の自分を思い出しました。うまくいかなかったときの反動に全然耐えられないのにガンガン行っては砕け落ちて、ひとりで落ち込んでたなって。迷惑なタイプだったと思います(笑)」

 劇中では、あらゆる恋の相談を受ける莉桜だが、自身はというと、恋愛に限らず人に相談することはないとキッパリ。

「相談するということは背中を押してほしいとどこかで思っているからだと思います。だから、まずは人に相談はせずに自分の中でひたすら悩みます。でも、そのときに答えが出なくてもいいと思うんです。すぐに答えを出そうとするとしんどくなるし、意外とふとした瞬間に“ああ、こういうことか”ってヒントが下りてきたりするものなのかなと思います。そのかわりに、解決するまでは悩みをずっと忘れないようにしていますね」

 愛らしい笑顔が印象的な木村だが、見かけによらず“サバサバ”な一面も。ちなみに失恋したときは、思い出の品はすべて捨ててしまうそう。

「いろんなものに愛着を持ってしまうので、全部いっぺんに捨てちゃいますね。そのあとはひどく落ち込みますが……。それでも3日くらいたつと、嫌でも気分は上がってきます」

 現在29歳の木村。ドラマに映画と多忙を極め、着々とキャリアを積んできた。

「今回演じた莉桜がまさにそうなんですが、20代で築き上げてきたものに対する自信と、これから先に見えてくる現実とのギャップを埋められずに何かを引きずっている感じが、自分にもあって。今、周りを見てもそこでもがいている人が多くて、ちょうどひと皮向けるための年齢なんだろうなって思っています」

 “大台”に乗ることに対する不安は?

「それは全然ありません。むしろ早く30代になりたかったので“あぁ、やっときた!”って思っています。30歳になっても35歳になっても、自分のやりたいことや、たどり着きたい場所っていうのは次から次へと出てきて上限がないと思うんです。そういうことを求めているうちに、自分の幸せをどこかに置いてこないように気をつけます!(笑)」

<はみ出しトーク>

■意外!? 実は……

「昔は結婚しないと思っていたんです。やりたいことがいっぱいあるし、結婚すると家庭を守らなきゃならない。そうなると責任を持つために、なかなか自由ではいられないなって思っていたので。結婚しなくていい、もしくはするとしてももっと遅いだろうなって思っていました」

■ダイビング、始めました

「昨年、ダイビングのライセンスを取りました。かなり忙しい中で取ったので、インストラクターさんにも“よく来たね”って言われて(笑)。よく関東近辺に日帰りで潜りに行くんです。なかなか長いお休みは取れないのですが、もし1週間くらい休みになったら、のんびりヨーロッパで電車の旅とかしてみたいです」

<出演作品>

『伊藤くんA to E』
TBS 毎週火曜深夜1時28分~/MBS 毎週日曜深夜0時50分~。出演:木村文乃/佐々木希、志田未来、池田エライザ、夏帆ほか。2018年初春には、岡田将生×木村文乃W主演で映画化も決定!