SPEEDや安室奈美恵の潔さ

 かくして不祥事でも起こさない限り、ジャニーズ事務所には解散しそびれたグループの一部メンバーが残り続けることになる。

 前出・芸能リポーターが続ける。

「あの桑田佳祐も以前、サザンオールスターズの解散のタイミングを失った、というような発言をしていました。それでも彼らは今も、活躍しているからファンとしてはありがたい。

 1990年代に一世を風靡したダンス&ボーカルグループのSPEEDは、人気絶頂で解散を選択しました。その際、所属事務所社長に『活動休止という選択肢はなかったのか』と尋ねたところ、『本人たちに今、SPEEDとして再び活動する気持ちがなく、復活する時期も明確に打ち出せないのに活動休止にすることは、ファンを裏切ることになる』ということを静かに語っていました。

 グループ活動をしないグループを残すことがファンを裏切ることにならないのか、解散しないジャニーズグループが増えるにつけ、そんなことを考えますね」

人気絶頂期に解散したSPEED(上原多香子、島袋寛子、今井絵理子、HITOE)
人気絶頂期に解散したSPEED(上原多香子、島袋寛子、今井絵理子、HITOE)
すべての写真を見る

 自分の人生をかけ、好きなタレントを必死に推すアイドルファン。解散する日が来ないことを祈りつつも、解散という儀式を通過することによって、ファン自身もそれまでの応援活動にピリオドを打ち、清々しく散る気分を味わえる。

解散や引退をきちんと表明し、それに向けて最後のコンサートツアーなどを行うことで、グループとファンの密な関係性を最後まで共有することが、解散であり引退。引退した歌手の安室奈美恵さんのように、きちんとファンにさよならを言ってくれたほうが、ファンはいつまでもモヤモヤしないで済みますよ」(前出・芸能リポーター)

 解散にしろ、引退にしろ、きちんとそう表明することは、確かなファンサービスだ。

〈取材・文/薮入うらら〉