だまし討ちのような濡れ場シーンの衝撃
「白石監督は、今年6月に放送された『クローズアップ現代』(NHK)の『封じられてきた声 映画界の性暴力~被害をなくすために~』に出演。映画界の性加害について、≪30年近く映画界にいて、こういったことに気づけなかった、直すことができなかったということに大きな責任を感じています≫と語り、≪現場にハラスメントがあっては、おもしろい映画は絶対できない≫と断言していました」(映画誌編集者)
白石監督は自身の監督作で、日本で先駆けて「リスペクト・トレーニング」というハラスメント防止の取り組みを実施したことでも知られている。
「2021年8月公開の映画『孤狼の血LEVEL2』では、キャスト/スタッフ全員が『リスペクト・トレーニング』を受講。これは、お互いを尊重し合う気持ちを持つことで、ハラスメントをなくしていこうという取り組みで、具体的には、参加者全員で『何がハラスメントにあたるのか』を考えていくのだそうです。
白石監督は、過去に上司から殴られたり、逆に自分がスタッフに暴力を振るってしまった経験があるといい、日本映画界の悪しき体質を嫌というほど実感してきたのでしょう。だからこそ、性暴力/ハラスメント防止に乗り出したと思うのですが、6年前のこととはいえ、矢吹に対するだまし討ちのような濡れ場シーンの撮影は衝撃的。今はこのようなことはしていないと願いたいです」(同・前)
今後、白石監督は、日本映画界から性加害/ハラスメントをなくていくために、どのような取り組みを行っていくのか――多くの人がその動向を見守っている。