捨てる部分がなく最後まで食べ切るコツ

 家庭で比較的新鮮な食材を保存する方法には、「冷凍」と「乾燥」がある。

野菜は半日干して乾燥野菜にするだけで、3日は日持ちします。湿度が下がるこれからの季節にぴったり。うまみや甘みが凝縮し、生野菜にはない歯ごたえが生まれます」

冷凍すれば普通に保存するよりも長い時間新鮮さを保つことができる(写真はイメージです)
冷凍すれば普通に保存するよりも長い時間新鮮さを保つことができる(写真はイメージです)
【写真】捨てていませんか?野菜をムダなく使い切るコツ

 また、野菜の皮や中心部の芯などの捨てる部分も食べられることが多い。

「食べるのに抵抗がある人は、野菜くずと水を鍋に入れて弱火で煮て、野菜だしを作るのもおすすめです」

 おかずにしたいときは、左上を参考にして無駄なく野菜を活用してみよう。

「食品ロスが減れば、週2回のゴミ出しを1回に減らすことも可能。ゴミ袋が有料化されている地域では、ゴミを出す回数はできるだけ減らして節約したいですよね」

野菜くず活用法】
■いも類の皮
 土の中の菌が付着しているので、殺菌のために必ず加熱を。フライにしたり、炒めてきんぴらにするなど、全体にしっかりと火を通すようにする。
■根菜類の皮
 大根やにんじんなどは出荷前に高圧洗浄され、皮を1枚むいたのと同じ状態で出荷されるので生でもOK。硬いときは繊維を断ち切ってから食べるとよい。
■ピーマンのわた
 丸ごとしっかり焼くことで、中のわたの部分まで火が通り、おいしく食べられる。ピーマンの肉詰めを作るときは、具にわたを混ぜ込むとよい。
■ねぎの青い部分
 ねぎの青い部分は、白い部分に比べてにおいや辛みが強いので、生よりも加熱したほうが食べやすい。電子レンジで加熱するときは、ラップをしないでにおいを逃すようにする。
■きのこ類の根元
 根元の一番下の数mm以外は全部食べられる。しいたけの軸はうまみが強いが、傘の部分に比べて硬さがあるので、スープのだしにしてうまみを味わってみては。

大根の皮で副菜をもう一品!【パリパリ皮大根】

大根の皮で作れる副菜
大根の皮で作れる副菜

材料と作り方(2人分)
〈1〉大根の皮100gは棒状に切り、塩2gをかけて5分おき、水けをきる。
〈2〉せん切りにしたゆずの皮適量を水にさらし、水けをふく。
〈3〉〈1〉に〈2〉と酢大さじ1、砂糖大さじ1と1/2、ゆずの汁小さじ1、塩少々を加え、冷蔵庫で30分漬け込む。

教えてくれたのは、小鉢ひろかさん
社会派料理コンサルタント。青果店にて廃棄予定の食材3tを料理に変えた『捨てない料理人』。小売店の販売促進コンサルタント、メーカーの商品開発に携わる。

取材・文/樫野早苗、松澤ゆかり