今年は「蚊の活動が早い」
日本に生息する蚊は約100種類といわれ、うち人間の血を吸う蚊は約50種類。離島や高地など一部地域で生息する蚊を除くと関東で生息する蚊は10種類ほどで、ヤブ蚊と呼ばれる『ヒトスジシマカ』や夜寝室に出没する『アカイエカ』などがこれにあたる。
蚊の活動する気温は20度以上が目安で、25度以上になると活発に。「今年は暖かいので蚊の活動が早い。私自身、4月下旬に刺されました(笑)」
年々進む温暖化の影響により、蚊の活動時期も変わってきていると話す。
「関東でこんなに早く刺されるというのは経験がない。早くてゴールデンウイーク明けか、たいてい5月20日過ぎ。今年は桜の開花も早かったので、蚊も早く成長して羽化していると考えられます」
今年の夏は猛暑になるという予想もあり、この先の蚊の動向が気になるところだが。
「25度〜30度の高温多湿の環境は蚊にとって快適で、雨が降ると水たまりができるので幼虫の発生も多くなる。ただ極端な猛暑で雨が降らないと幼虫の発生源である水たまりなどが干からび、成虫も木陰に潜んで出てこない。この先の蚊の活動状況は気温と雨の降り方にもより、天気次第となるでしょう」
ところで、蚊に刺されやすい人の特徴とは? 同じ部屋に寝ている家族でも、刺されがちな人もいれば、あまり刺されないという人もいる。年齢や体質など、何か蚊を寄せつける因子があるのだろうか。
「体温が高い人、水分を多く発している人、二酸化炭素を多く出す人。基本的に蚊に刺されやすいタイプはこの3つ」
汗かきの人、太りぎみの人、活発な人、スポーツマンタイプ、肌が潤っていて水分量が多い人、幼い子どもなどがこれにあたるという。
「子どもが蚊に刺されやすいのは新陳代謝が活発で汗を多くかくから。活発な若者に限らず、更年期で汗をかくとやはり刺されやすい。そのほか、足の臭い人、皮脂が多い人、O型の血液型の人が刺されやすいというデータもある。ただしこれも刺されやすさの問題で、O型の人がそこにいなければ蚊は別の血液型の人の血を吸います」