目次
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ー 小芝風花を大絶賛!
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ー 秋元康ドラマは尻すぼみになりがち?
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ー テレビ朝日に残してほしい「DNA」とは?

 4月期ドラマの多くが完結、一部は最終回へとまっしぐら。桜が散り始めたころには“面白そう!”“これは期待できる!”とワクワクしていたのに、フタを開けてみたら……肩透かし。そんな今期の“がっかりドラマ”をドラマに精通するライター・吉田潮さんに尋ねてみると?

小芝風花を大絶賛!

 まず、最初のがっかりドラマは『王様に捧ぐ薬指』(TBS系、放送終了)。貧しいウエディングプランナーの羽田綾華(橋本環奈)は、勤務先の社長・新田東郷(山田涼介)とお金のために契約結婚。超絶合わないふたりが距離を縮めていく。SNSなどでの評判は尻上がりだったようだが、

「私の中では尻下がりでしたけどね。橋本環奈さんと山田涼介さん、ふたりとも“コメディー筋肉”があってうまい。ただ、最初ヒロインは“どうも、悪女でーす”と言い放ち、自分がみんなから嫌われていることもわかっていて、余計なことも言うから“このヒロイン、いいな”と思ったんです。

 そのまんまいってほしかったですけど、話が進むほどにいい子というか、“貧しきものは美しきもの”みたいな方向に。結局、よくあるテンプレにはまった善人に。TBSが大好きな格差恋愛&契約結婚みたいな話で、新しいものはひとつもなくて、がっかりしましたね」(吉田さん、以下同)

 TBSの格差恋愛といえば『花より男子』( '05年)など、契約結婚といえば『逃げるは恥だが役に立つ』( '16年)が確かにパッと思い浮かぶ。

「対照的だったのが『波よ聞いてくれ』(テレビ朝日系、放送終了)の小芝風花さんが演じたヒロイン・鼓田ミナレ。最後まで毒舌で、時に致命傷みたいな悪口も言う。他人に大迷惑をかけてもテヘペロで、罪悪感もない。ただ、根っこの部分はまっとうで。ああいう突き抜けたヒロインはもっと出てきてほしいですね。なんか、きれいな女性が優秀で気を使えて……みたいなのは、もうたくさんです」