「ほぼ告知ゼロの状態から、公開しても“作品のパンフレットは後日発売”という異例の措置が取られていたことで、ネット上でも“ネタバレ厳禁”の雰囲気が強かった。それで口コミの広がりも遅れたとみられますが、そうでなくとも《難しかった》《面白かった?って聞かれると面白くはなかったって答えるけど、つまらなかった?って聞かれるとつまらなくはなかったって答えるよくわからん映画だった》など、混乱気味のネットユーザーも散見されました」(テレビ局関係者)

「海外の人わかったの?」

 その『君たちはどう生きるか』が“海外で評価された”ということに驚く声も多い。ちなみに、同じく『第96回アカデミー賞』では山崎貴監督の特撮作品『ゴジラ-1.0』(2023年11月3日公開)も視覚効果賞を受賞。こちらはアジア映画初の同賞受賞という快挙として祝福されている。

 こうした状況の中、ネット上には、

《ゴジラはともかく『君どう』はさすがに千尋の時ほどインパクトないね》

《千と千尋は傑作だからわかるけど『君どう』が海外で評価が高いのはなんでなんだろうなぁ》

映画素人の僕からしたら全く何が何だかわからず昨年見た映画ワースト1だったので受賞しても……としか》

《私あの映画所々よくわかんなかったけど海外の人わかったの…?》

 といったコメントも寄せられている。

 なお、『千と千尋の神隠し』は最終興収316.8億円の大ヒットを記録し、国内で公開された歴代映画の興収ランキングでも2位となっている。かたや『君たちはどう生きるか』は、今月10日現在もロングラン上映中で興収は89.8億円というところ。日本とアメリカの各『アカデミー賞』受賞効果に期待するとしても、“100億超え”が実現するかどうかは怪しいかも……?